Imagination is more important than knowledge. アルバート・アインシュタイン
確かに。勉強も必要だが、大きな想像力がないと・・・
ヘラクレス上場のレイコフが民事再生手続を申し立てしました。
自己資金と借り入れでホテル開発、既存部件の取得・改装をして、ファンドに売却の事業モデル。
開発・取得の資金借り入れが厳しくなった。ファンドに売却できず、ホテルを自分でずっと抱える状況になった。オフィスビル・レジなどの収益物件も売却できない環境になった。運転資金を高利で借りざるをえず、金利負担増でますます資金繰りが厳しくなった。信用状況が悪化し、ついに借り換えできなくなった。
そんな顛末のようです。 ビジネスホテル、リゾートホテルなど開発していたようです。北マリアナ諸島ロタ島、というところにもリゾートを開発、苦戦していたようです。
BNPパリバ系ファンドにコミットメントライン+MSワラント発行予定でしたが、これが延びてしまい、資金繰りも行き詰ったようです。BNPパリバは先日、ダヴィンチ相手に同様のファイナンスを受けています。 資金繰りの厳しい不動産系向けのファイナンスに積極的なようですが、ここは内容を見て慎重になったようです。
昨年10月に発表の前期8月決算は、経常利益70%増の18億円。1月に発表の1Q(11月まで)は、50%増収、しかし営業減益、最終赤字でした。 C/Fは営業が50億円のマイナス、同額の財務CF+。 前期は年間で営業△71億円、財務+79億円でした。 ファイナンスができなくなると行き詰る。
これ以上の破綻がでなければいいですが。 ここでファイナンスできて乗り切った会社は、大きな機会があるのでしょうが。
今回の危機も、これほどの事態は、想定外であったという企業が多いでしょう。 悪い方でのシナリオを描いて、どこまで耐えられるか考えておくのも、経営上必要な想像力なのでしょう。
10年くらい前から、金融機関では VaR バリュー・アット・リスク 指標が導入されていると思います。
5%の可能性で起こる悪いシナリオで・・・・億円の損が出る。それにも耐えられるような範囲で投資・リスクテイクする、という管理手法ですが、実際にはあまり役に立たなかったのでしょうか。いやいや、今の状況もギリギリ、想定範囲内・緊急時の対応シナリオに基づく対応なんでしょうか。 プロの人たちは個人的には十分な報酬回収済みでしょうから。