テーオーシー取締役会の意見表明を待たずにTOB発表となりました。
5/21~7/18の間で価格は従来発表の1100円です。
昨日の日経金融でも、どちらかと言えばダヴィンチよりの記事。非常に合理的な同社、株主の動向も読みきっての勝負か!?まあ成立しなくても多分買値よりは高く売却する機会はあるのでしょうが。
リリースによれば・・・
1100円の価格算定は自社で行い、第三者の鑑定は受けていないようです。
基本的にテーオーシーの価値は、不動産の保有・賃貸。ここに再開発して不動産の潜在価値を顕在化した場合の企業価値予測、これはそこらの投資銀行や監査法人系に依頼するより、自分達のほうがわかるという自負もあるでしょう。
実際外部に頼んで実績BS,PLをベースに予想しても、1100円までの価値が出ないのでしょう。
買い付けに利用する証券会社は日本アジア証券。
テーオーシーはエスタブリッシュメント。日系大手は受けないのかも。また社内の投資銀行機能にも自身があるのでしょう。
株主のうち、信託口、日本生命、みずほコーポなどがどうするか。ここにもペンタックス同様、フィデリティが10%保有。イベントに参加して短期で設けるスタンス、見習うべきでしょうか。
今回のケース、テーオーシーの取締役会は、一旦、オーナーのMBOに賛同しています。つまり、会社を売って非上場化することが良いと意見表明したわけです。株主のエージェントとしては、それより高い価格を拒絶する理由はなし。
ダヴィンチが怪しい!と言ってみても、既存株主は売って非上場化するなら、その後誰がオーナーでも関係なし。
いまさら、公開のまま自分達がやったほうが価値を高められるから反対!と言えない立場。厳しい。
もっと高値で買ってくれる友好的第三者が出るか?その時に障害となるのは、ダヴィンチだから出せる1100円という価格なのでしょう。
ただ、今回は、取締役会やオーナーの賛成を得る前のTOBなので、ダヴィンチも50%ちょいしか買わないと言っています。そうすると少数株主が残って、そのまま上場維持。するとTOB後も少数株主が残るので、おかしな経営で株主利益を損なうので反対、と言う余地もあるのかもしれません。
最近、不動産ファンド系の会社の株価はさえませんが、ダヴィンチは比較的堅調。
周りになんと言われようと、合理性・自論・信念を貫く金子社長は 凄い人と感心します。
*今週話題のTOTO BIGを買いました。 自分で予想はしなくていいんですね。知りませんでした。