サンテレホンの社長さんの会見記事を読むと、今回のパートナーとなった日本産業パートナーズ株式会社&ペインキャピタルや大株主のダルトン・インベストメンツからMBOの提案を受けていた中で、前者を選んだ理由としてダルトンにはMBOの経験がないことを上げていました。

確かにダルトンには投資の実績はあってもMBOの実績はない。実際この会社そのものにはMBO後の企業価値創造を主導するノウハウは今のところ、ないように見えます。 したがってサンテレホンが ダルトンの申出に応じていた場合には、どこかノウハウのある第三者を連れてきて、という構想だったのでしょう。 ダルトンはサンテレにはそうしたプランも示していたのかもしれませんが(多分そんな話まで行っていなかったのでは)、外部からは全く見えませんでした。

既存経営陣にとって敵対的なMBO・TOBを仕掛けて成功させるには、仕掛ける側の相当周到な株主対策・IR活動が必要なようです。経営陣は敵という中で、従業員・取引先と重複する株主、それに一般株主が 指示してくれるような、見事!と思う仕掛けを見せてくれる買収者が現れることを期待します。


一方、日本産業パートナーズは みずほ証券系。同グループには ポラリス・プリンシパル・ファイナンスなど同じような機能を持つ会社が複数あります。 みずほグループの力で見つけてきた案件を グループ内で激しく 奪い合っているのか?