昨日は 将棋の王位・王座・王将の羽生さんの講演を聞きました。東証マザーズに上場したGCA社の上場記念式典の演目でした。テーマはM&A、企業経営にも通じる「決断力」について。
印象に残ったことは、羽生さんがほとんど自分のことだけ、それも自分の頭の中のこと、自分の思考方法、いかに決断するかということだけを話したこと。 この日話すべきことに、真面目に100%集中、という感じでした。
講演というと、ジョークを交えたり、それぞれ自分の属する業界の面白ネタなどを交えて、あるいは過去の激戦を振り返って、あるいは知名度のあるライバルを引合に出して・・・・ などのエンターテイメント的な材料を織り交ぜて、というものを予想しますが、そういった要素はまったくありませんでした。 その点、とても面白い45分だった、というわけではありません。しかし、これも羽生さんが羽生たる所以、という面を感じました。
願わくば、インタビュー上手なGCA佐山代表とのトークで、色々引き出してもらえれば、という気はしました。
将棋の対局の中での思考は、序盤はそれまでの指し手の流れに沿って違和感なく。
終盤は終局の場面をイメージして、そこに持っていく指し手を逆算的に考えるとのこと。
また常に対局に臨むにあたり、大局(対局)感を持ち、それに合わせて1手につき800はある指し手を瞬時に2~3手にスクリーニングし、そこから戦術的に読み込んでいく、ということでした。