スティールパートナーズが明星食品にTOB,全株取得も。
経営陣にはMBOを提案しているということで、ダルトン-サンテレホンと似た展開。どこまで買うつもりがあるか、という点では違いますが。
しかしダルトンさんへのインタビューでも聞きましたが、上場企業にMBOを提案しても応じてもらえない。それはそうだろう、と思います。 経営者個人の都合としては、既に上場会社の役員の地位にあり、社長の後には会長・相談役などの役職。安定した報酬・退職金・年金もあります。それを非上場にして借金して株を買い増し。再上場できなかったら借金が残る。またいまさら大変なエネルギーを使うのも。
既存株主のエージェントとしては、TOB価格がまだ低い、上場のままでもっと企業価値を上げられるから必要ない、とか。(こう思っている人は少ないような気がしますが)。社員のことを考える社長としては、非上場のリスク・デメリット・雇用についての不安など考える。これは当然でしょう。
そんなこんなでMBOに応じる非オーナー経営者は滅多にいないでしょう。そうするとTOBで過半数を得て、現経営陣を退任させ、オーナー経営者になりたいという人を据えるしかないのでは。過半数を抱え、エグジットまで時間がかかり、新しく連れてきた経営者と一緒に頑張る、という気があるファンドならば。
さて、サンテレホン、明星の行方は。
ダルトンへのインタビューは下記
http://www.tokyoipo.com/column/m20060830-3.htm
今週の東京IPOコラムは下記