今朝の日経新聞で アンビシャスに相次ぐ子会社上場、資金二重取り、と批判的な記事が。
以前、アエリアのケースはメルマガで書きました。
http://www.tokyoipo.com/column/m20060524-1.htm
ナノテックスとエコミックは主幹事Dブレイン、ゲームポットはNIS証券です。
個人的には親子上場には反対。東証などのルール見直しを急ぐべきと考えます。
ただ、新興企業のオーナーの方々をお話をすると、子会社を上場させる!という希望をお持ちの方はとても多いです。これは新規事業で、本業とはあまり関係ないのでIPOを!そのほうが働く人のモチベーションも上がる、そんな考え方です。単純で、悪意はなく、問題意識もなく、事業家としての血が騒ぐ、という感じでこれを目指される方が多いようです。
株式市場のことをよく理解し、親子上場のよい点、悪い点を理解した上で、さらには子会社株も個人で何らかの形で保有して、その上で子会社を上場させる、という確信犯的な経営者はごく少数であると思います。
ゼロではない。例えばソフトバンクグループ・・・・
そうすると責められるべきは、と言えば よいところしか説明せず、子会社上場を進める取り巻きブレーン、証券市場を熟知していながら、自らの業績第1でこれを引き受ける証券会社と取引所であろうと思います。
アンビシャスは子会社専門、セントレックスはXXX専門、そんな印象も抱きます。(IPO企業のガバナンス格付はニーズがありそうですね。他の商売はできなくなるでしょうが)
そういう状況で投資家としてのスタンスはどうあるべきか? 先日訪問した機関投資家、アトランティスのマーナー氏も親子上場をNO,とは言いませんでした。子の独立性が保たれている前提で、子の価値が上場で顕在化するならOK、ということでした。プロなので、子の独立性・経営力があるかどうかは見分けられる、というプロとしての自負・自信は当然持った上でのコメントと思います。
しかし子の独立性がないケースがあるのも事実で、それは一般投資家にはよくわからん!というのが問題。それでも短期的に利益機会はあると思います。今後も親子上場はたくさんあるでしょう。独立性なんてない、あるいはあるかどうかなんて見分けられない、という覚悟の上で、それ以上のリターンの可能性あり、という判断で投資するのは、それはもう本人の責任ですから。