先日の コーポレートガバナンスの勉強会とその後の飲み会で 参加者に EVAはどうなったんですかね?と聞いてみました。


90年代半ば~後半に 日本の大手企業向けに、米国スタンスチュワート社と日興證券が 、ス社の考案した企業価値評価の仕組であるEVA(economic value added)の提案が かなり行われました。

これを受けて実際に導入した会社も大手で10社近くあったと思います。

EVA = 営業利益を調整した利益 - (株主資本×資本コスト)  というようなものでした。

これを部門ごとに計算し、報酬にもリンクさせる。 株主の利益を高めることが究極の目標であるが、その過程で 従業員・取引先など すべてのステークホルダーの利益も 高められるという 話でした。

HOYA,花王、松下など 導入したと思います。

しかしその後 EVAというのは 聞かれなくなりました。 これがなぜなのか?という疑問でした。


実際の報酬へのリンクが難しいという運用面もあり。

何より 各社の計算するEVAという色んな調整後の利益の中身がわかりにくく、内部管理には使えても、投資家はこれをベースに投資判断してくれなかった、ということがあるようです。

当社の計算するEVAは これだけ増加しました!と言っても経常利益・純利益が 伸びていなかったりすると投資家は冷淡、という状況もあったようです。

それで内部管理にしかならない指標の重視をやめてしまった、という状況がありそうです。


EVAを重視していた会社のひとつに MBOで非上場化した ワールドがありました。

社長がEVAの改善をアピールしても、投資家の理解が得られず、双方にフラストレーションがあったようです。


分かりやすい指標 が重要!  以上