*仕事の話*

 

私は自動制御装置制御盤と言う

電気関係のFAの仕事をしています。

 

私の両親はすでに他界していて

父親も15年ほど前に他界しました。

 

父が生前

25~26年ほど前ですが、

 

FA関係の仕事に従事する

知り合いを紹介してくれ

仕事の話をする事に成り、

 

その時は名刺を交換しただけで

それ以降、なんの音沙汰も有りませんでした。

 

 

先日、実に25~26年ぶりに

その方から連絡が有りまして、

 

どうやら

その方の息子さんが商売を始めたらしく

ソレに関する電気装置を製造してほしい

この様な依頼内容でした。

 

依頼内容を元に

FAパーツを選定し

「お見積り書」を作成し

FAXで送りました。

 

まぁ、よくある手順です。

 

その後、なんの音沙汰も無かったので

「値段が合わなかったのだろう」

こう思って、記憶から消し去っていたんですが。

 

先日、お電話が有りました。

お見積りをお送りした企業さん(息子さん)では無く

お父さんからの電話です。

 

開口一番

「このボッタクリ見積ナニ?」

 

いきなりこう言われ

言葉がすぐに出て来ませんでしたが、

「何がどのようにそう感じられますか?」

冷静に聞いてみた。

 

「何がって、全部」

「配線材料費〇〇円って高すぎだろ?」

 

弊社の提示する配線材料は

ネジ1本、端子1個から細かく計算するので

ザックリどんぶり勘定では有りません。

その旨を伝えると

 

「それにしても高いな!」

「あと、〇〇って部品、なんで1500円?」

「コレって7~800円ぐらいだろ!」

 

〇〇って部品

弊社にメーカーから1300円ほどで入荷してきます。

ソレを7~800円で売ったら大赤字です。

 

「何を思ってそうおっしゃってるのですか?」

再度、冷静に問いかけると

 

「俺が現役の頃はそんなモンだった」

 

たしかに、彼が現役の24~25年ほど前なら

そのパーツは7~800円でした。

 

多分、この方

自分が現役時代の24~25年前で

時が止まっているのでしょう?

 

そう思ったんで

「〇〇って部品、形式が見積書に記載してあるので」

「形式でGoogleで検索してみてください」

「モノタロウかミスミで価格が出ますので」

そう言ってみると

 

横に息子が居るのか

なんかごちゃごちゃ言いながら

調べてる様です。

 

すると

「モノタロウで2.200円って出てる」

先ほどの勢いはどこへ?

妙に大人しく答えてます。

 

それでも

知り合いの息子

完全年下。

振り上げたこぶしを降ろす事が出来ないのか?

 

「ソレでもなんとか安くやってよ」

急に友達に言う様に話してきます。

 

いやいや...

親父は友達なのか?知り合いなのか?

知らんけど、

 

25年以上前に名刺交換しただけで

常に仕事を依頼してくれてる訳でも無いのに

何故にこちらが譲歩しなくちゃ成らん??

 

意味不明なので

「ソレは無理です」

きっぱり答えてやると

 

「あぁ、成ら良いよ」

「電気屋はオマエの処だけじゃないし」

 

まるでテンプレート通りのセリフ

続けて

 

「〇〇電機なら〇〇万円でやるって言ってる」

 

なら、ソッチに頼めや!ヾ(*`Д´*)ノ"

そう思ったんで、冷静に

「では、〇〇さんにご依頼してはいかがでしょう」

こう答えると

 

「ハイハイ!わかった判った!」

そう言って電話をガチャ切りされました。

 

 

ココまでの話

8月末~11月ごろの話。

 

そして、つい先ほど

その業者から電話が有りました。

 

今度は実際に見積依頼して来た

息子さんの方からです。

 

「やはり、無理ですかね?」

「ぜひ、作って頂きたいのですが??」

 

まず、何が無理なのか?

良く分からなかったんで

 

「弊社の見積は1円単位で計算してますので」

「これ以上、値引きする事は出来ません」

「お値段のご相談は無理ですよ」

こう言うと

 

「イヤ、値段は良いんで、」

「そのまま作って貰えませんか?」

 

さらに付け加え

「できれば急いで作ってもらいたい」

こう言ってます。

 

事の経緯を聞いてみると

元々、息子さんが自身で会社を興し

やってるんですが、

 

開業資金を父親に借りたんで

一応「取締役」として据えたそうです。

 

ただ名前だけの取締役だけで良いのに

本当に取り締まろうと思って

いろいろ口出しして来て。

 

取引先にも上から目線で言いたい事を言うんで

いろいろ問題になってるらしい。

 

だけどお金を借りてる以上

あまり邪見に出来ず....

 

とにかく

見積書のご提示金額で良いので

急いで造ってほしい。との事です。

 

 

だいたいそもそも

夏ぐらいから話が有って

そのままやってれば

とっくに完成して稼働してるハズなのに

 

取締役が余計な事するんで

この年末のクソ忙しい時期に成って

急に騒がれても...できません。

 

「オヤジには関わらせない」

こうも言ってましたが、

 

その言葉は信用できないし

年末でもう何も出来ないし、

 

関わるとこの先、面倒な感じなので

きっぱり、お断りしました。