私小説みたいなもの その12【エッセイ?】 | 毎日書かない業務日報

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9月に入ったくらいのある日。

残暑の残る陽射しのもと、

(そろそろあけみの誕生日だな…)

などと考えながら営業車を走らせていたたつみだった。

ファスナーストラップやピアスをあげる事もあったから、
良い誕生日プレゼントになるかも知れない事も容易に想像出来てきた。

俄然ヤル気も出てきて仕事に精を出す毎日だった。

そんな解りやすい性格な訳で、
取引先に顔を出すと逐一、

「たつみさん、なんか良い事あったの!?」

なんて良く声を掛けられている始末。

「そうですね♪」

なんてつい愛想良く笑って誤魔化したりしていた。

たつみの会社では作れない、
小物類の印刷物や写植、版下に使うフィルム等を扱ってる取引先ではとうとう見抜かれて、

「こないだ連れてきた子の事でしょ!?」

なんて言われてドキリとしてしまっていた。

普段から本音トークをしている間柄だったから、

「そうなんですよ、そろそろ誕生日なんですよ」

なんて話をしたりして、つい話し込んでいたりもしていたのだった。


会社に営業車で戻ってくると、
たつみの携帯電話にあけみからの着信がきた。

「はい、たつみです。いつもお世話になっております。如何されましたか?」

「了解です。ではその様に取り計らいますね♪」

システム手帳にメモを取りながら通話を終了。

あけみからの着信だが、
会社の連中にはまだあけみと付き合っている事は伝えていなかったので、
つい営業口調でデートの約束をしてしまっていたのだった。

後であけみには笑われたのだけど、

『これはある意味良い誤魔化し方だね~』

なんて言って二人で大笑いしていた。

我ながら咄嗟に出た営業口調だったが、
あけみも何となく気にしていた様で、
たつみに電話する時はあけみもそれ以来、
事務嬢の口調で話をする様な取り決めに何時の間にかなってしまっていた。


ピアスをあげる話には中々進まない…

~つづく?~


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