金融不安から大不況(恐慌?)が始って数カ月。
特に建築・不動産業界が倒産件数の半数以上、上場企業については33件中25件と特に悪いですが、製造業がそれに次いで悪い。
自動車メーカーや大手家電メーカー、そして鉄鋼メーカーなど日本の製造業の屋台骨を支える企業は軒並み記録的な赤字の発表しています。
今日も機械メーカーの方がお見えになり、少し話しましたが、全然売れないそうです。
はっきり言って、上場企業といえども自分の企業に不安を感じている人はかなり多いのではないでしょうか?
30代、40代、50代と企業を支えている世代が自社の倒産によって転職・離職ともなれば、再就職は厳しいし、特に自分が自社で積み重ねてきたものがリセットされる。
こういう不況になれば、体力のある中小企業の方が断然リスクは少なくなる。
当然、『体力のある』ことが大前提となるが、中業企業の方が小回りが効かせやすく、柔軟な対応が出来る。
但し、この柔軟な対応が出来るとはその組織の人材の柔軟性が問われることとなる。
当然、その組織に所属する者が柔軟性に富んだ者にならなければ、勝手に企業が柔軟性を持つことには限界がある。
今日も機械メーカー様と話していた時に「仕事はどうですか?」と訊かれました。
以前から、機械メーカー様や材料屋さんにも稼働率の高さを褒めていただいていましたが、その状況が継続していると答えました。
そして、更に「欲を言えば、営業に完全に出られるようになれば、この規模くらいの会社の数字を上げるくらいの注文は自分はとれますよ」とも話した。
だからこそ、現場スタッフの成長はキーポイントとなり、その結果如何で上にも下にも変わる。
前振りは長くなりましたが、現場スタッフの教育に力を入れています。
その中では僕は極端なケースを特に引き合いに出します。
それによって何かを感じ、思考の入れ替えを行ってほしいと思っています。
先程、仕事はとってこれると書きましたが、それは難しい仕事ばかりです。
そして、難しい仕事は付加価値も高く、転注率も低く、どんな企業でも安定収入になり得る仕事です。
それはできる会社が少ないからです。
弊社も更にそうなっていかなければなりません。
最近感じますが、簡単な仕事をしている時と難しい仕事をこなす時の思考力は製品の難易度の差よりも更に大きな成長を求められる。
というか、違う思考を求められているような気がします。
ちょっとずつ成長の階段を上って・・・というのが常識ですが、一線を越えた仕事は何かそれとは違うものを求められる。
センスであったり、アイデアであったり、今まで『つくる』知識のみを積んできた者には今までと違うことを求められているようにさえ感じることを求められる。
入社時期から階段を上ったものの、一回降りて違う階段を上らなければならないと感じるくらいです。
但し、入社時期から階段を上って、その延長線上に難しい仕事をこなすことが出来る人も実際に居て、その人は入り口から自分の成長プランを考え、入り口付近は遠回りしても着実に理解し、難しい仕事をこなせるようになる階段をしっかりと上ってきた人がそうなります。
だから、『つくる』だけにがむしゃらで頑張ってきた人は知識は付いてきたのに、『センス』や『アイデア』の成長は遅れていて、壁にぶつかる。
レベルが上がれば、求められるものも増えてきます。
指導する僕もそこを肝に銘じますが、指導される者も遠回りしても着実に1件1件を完璧に理解しながら、成長を求めてほしいと思います。
今居る社員は自分の意見を言うのが苦手ですが、決してやる気が無いとは思っていません。
しかし、難しい仕事が出来る方の階段を上っているとも思えません。
今晩も社員が残りたいと言ってきたので付き合いましたが、あまり考えずにがむしゃらに頑張った結果、仕事が途中までとなりました。
これがまさしく『がむしゃらの階段』です。
がむしゃらではなく、何事もよく考える習慣をつけ、先に繋がるような成長を意識していこう!
今日は社員への連絡です。