先日、父が「松潤の映画が観たい」と言い出し、母と『陽だまりの彼女』を観に行ってました。
見たかったのは上野樹里だったようですが。
父の感想は「甘く切ない……」でした。
還暦過ぎたオッサンから「甘く切ない」とか言われるとドキドキしますね。ハラハラに近い感じの。
ちなみに、櫻は恋愛映画は「ぞわぞわする」という至極簡潔な理由で苦手。なので一緒には観ませんでした。
高校~大学あたりから、どうにも女の子向け恋愛創作物が苦手になりました。何でしょうね。櫻的中二病な気もしますが。「恋愛モノにのめりこんでるとか恥ずかしい!」的な。
でも、昔は『りぼん』っ子だったのですよ。
『姫ちゃんのリボン』に『赤ずきんチャチャ』に『こどものおもちゃ』に『ときめきトゥナイト(3期)』にクリーンヒットな世代ですよ。
「秋元康」の名前を知ったのは『ナースエンジェルりりかSOS』ですよ。
そんな元りぼんっ子の心をわしづかみにしたのはコレ。
同じ作者の『HONEY BITTER』という作品の主人公目線。主人公の探偵事務所に『こどものおもちゃ』の紗南が来る、というお話。
記事読んで即買って、ブック●フで見つけて凹んでしばらく封印していた作品。こないだやっと封を切りました。
以下、ネタばれ含む感想。
この時点で紗南は26歳。羽山と結婚してます。
触れこみが「紗南が羽山の浮気調査に来る」だったので、「紗南が神妙な面持ちで羽山の依頼に……!?」とか思いきや、紗南は相変わらずの元気印だったご様子で。依頼は玲君だったよ。
『HONEY BITTER』自体が「りぼん」より上の世代向け雑誌掲載なこともあって、「りぼん」が子どもっぽい……と避けた読者層でも抵抗なく読める感じはあります。そして何より、「紗南の妊娠・出産」というテーマが、「あの時小・中学生で今は母親」世代にしっくりくる描き方をしている印象を受けました。「彼女も大人になったんだね」というような。
そして、『こどちゃ』でキーになっていた事象がここで尾を引くのか! という。
懐かしさと、新鮮さと、『HONEY BITTER』を知らずとも読める安心感が揃ってて、元読者としては大満足でした。
いやもう、何より、何よりも、
羽山が不器用すぎて鼻血噴き出すよ吐血するようおぉぉぉぉぉ!
と恋愛モノから遠ざかっていた櫻が久々に身もだえ(※良い方)して泣きそうになりながら読めた作品でした。
昔読んだ作品って、思わぬところで思わぬものを呼び戻すんだねぇ。
『ときめきトゥナイト』の真壁俊の話は毎度TSUTAYA行くたびに買おうか買うまいか逡巡してますがね。
よし、買うか。
櫻が妙に乙女チックになっていたら、過去のアレコレを引きだしたんだと思ってください。