ちょい前に、知人と「ストーリーが『絶対王道でしかこない』前提の人」の話をして。
昔の話を思いだしたので。
ちょい長いけど失礼。
テ研(用語集参照)でTRPGをやった時のこと。
後輩がGM(ゲームマスター;進行役および審判)で、たしか元々ルールブックか何かで提供されてるストーリーを使ってセッションをした。
この後輩はGMは慣れている子。
キャラクターは自作で、私は『二宮』という男キャラを作った。
んで、私はどんな経緯か忘れたけど、主人公格にあたるポジションになった。
いざセッション開始。
最初に私のシーンで、
『横断歩道で、目の前で女の子が倒れました。すると、女の子めがけてトラックがつっこんできました』
システム上、二宮は女の子を助けても問題ない体質。
なので、王道ならば、「飛びこんで女の子を助けます!」ですね。
確か元ストーリーもそうだったはず。
でも。そこは自分達が作ったキャラで楽しむゲームですよ。
あと、櫻さんひねくれ者ですよ。
ついでに、元ストーリー知らない、てのもある。
王道など進んでたまるか。
というわけで、王道を理解しておきながら、とった行動。
「トラックに驚いてすくみます」
……まぁ、生身の人間なら大抵そうだよね、という行動。
GMは、「飛び込んでも大丈夫なんですよ!?」と大慌て。
もちろん、こちらもそれを理解した上でとった行動なので、しれっと「わかってますよ」。
いわずもがな。この後輩GM君が、『絶対王道でしかこない』と思いこんでた子なんですね。
でも「助けないと話が進まない」。だからGMとしては、なんとしても助けてもらわないと困るわけ。
うちのテ研は、問題児……GMの思惑をひっくりかえすように、敢えてストーリーを横道に逸らすプレイヤー(主に先輩方)が大変多いので、それをやられたと思ったでしょう。
でも、そこまで私極悪プレイヤーではない。問題児と違い、それなりの逃げ道……もとい、選択肢は用意してある。
もしここでGMに、助けざるを得ない心境になった、という振りをされれば、おとなしくこちらも従う。そこまでひどいことはしない。
だが、GMが取った行動。
「じゃあ、二宮もトラックにはねられる範囲内にいるよ? それでも助けない?」
「そりゃよけいすくみますよ」
あるいは、女の子無視して自分だけ避けるわな。
……とまぁ、「まさかの王道はずし」をされて、ちょっとパニックになりかけてるGMに対して、平然と対処。
どうもGM自ら、「助けなければいけない状況」にもっていけない状況にもっていってしまった様子。
ちとまずかったかな、とも思ったけど、GM(進行役)にそう進められちゃあしかたない。
そして、思惑通りに進まず、不機嫌になりつつあるGM。
結局彼がとった進行は、
「2人仲良くぽーんとはねられ、二宮の上に女の子がどすんと落ちてきた。
で、女の子は『助けてくれてありがとう!』」
ええぇえぇ?
(=◇=;;)
ンな展開あるか! ていう展開になったわけですわ。
んで、セッション終了後。「あれはない!」と猛抗議。
でもそれはこっちも。
「あの状況提示だけならそういう選択肢もされる、ということは容易に想像できたはず。しかも、私は逃げ道を用意していた。
それができなかったのはGMの力不足」
そういわれたところで、彼としては「選択肢は色々考えたけどもあの行動はない!」というわけで。
おまけに、一緒にプレイしてた、これまたGM歴長い別の後輩君も、彼の立場で「普通は助けます」というわけ。
らちあかないので、間にGMベテランの先輩を挟んで、先輩にも判断してもらったところ、軍配は私の方にあがりました。そうされることも視野に入れるべきだった、元ストーリーと同じように進むと思ってはいけないし、櫻の進行も想像できる範囲内だ、と。
それでも彼らとしては不服だったようですが。
シナリオは、必ずしも思惑通りに行かない方が多い。自分の想像と180℃違う行動を取られても、きちんと軌道修正できるパターンを用意しておかなければならないもの。
相手がどんな行動に出られるかわからないしね。
それをされたくなければ、どうしても思惑通りの行動をせざるをえない状況を作り出しておかなければならない。
ちょっと教育実習中の指導案みたいだなぁと思ったりしたな。
結局彼らは、「王道でくるもの、それ以外ありえない」という固定観念のもとで選択肢を用意していたに過ぎない。
実際はそんなわけない、ということをまず認識してもらわないといけないわけですよ。
客観的な視点で判断しないと。
難しいけどね……。
冒頭の、話をしていた知人も、最近それに近い状況にあたったそうで。
「世の中王道思い込みの人多いなぁ……」「気づかないもんだねぇ……」と語っちゃったりしたのです。
シナリオ書きさん、身に覚え、ありません?