日本製鉄(5401)
2023年度、鋼材需要の好転を見込んでおらず、2022年に支えてくれたステンレスも減速予想だが、
在庫評価益を除く「実力ベース事業利益」は、過去最高の8,000億を見込む
ただ、在庫評価益が前年度比▲3,324億
減益要因のほとんどがコレ
一方、JFEは、
・大きく落ち込んだ2022年度対比で事業利益の増加が大きい
・在庫評価益を若干プラスで見込んでいる
この2点が日本製鉄との明暗を分けた
JFEが楽観的なのか、日本製鉄が悲観的なのか、それともそれぞれの事情が全く違うのか、、??
株価イメージ
半年前の見立てとほぼ変更なし(少し上のイメージ)
実力的には4,000円でも良いが、業績のブレが大きいこと(特に在庫要因)を考えると、3,000円から上はあまり追いかけたくない、、かな、、
2022年通期
実力ベース事業利益:会社見通しの6,900億を大きく超え、7,340億
2023年度見通し
・実力ベース事業利益:8,000億
・在庫評価益:▲1,500億(2022年度1,824億)
・鋼材の需要好転は見込んでいない
・主原料価格高止まりの一方、海外鋼材市況は低い水準のまま。マージンも圧縮
・国内の鋼材需要は横ばい見通し
年間配当:180円→140円に減配
配当性向:過去最高の35%以上(30%程度が目安)
→会社予想ベース
株価2,600円なら、PER6.46倍、配当利回り5.4%
3,000円なら、7.46倍、4.6%
4,000円なら、9.95倍、3.5%
→在庫要因ゼロ(≒EPSは2022年と2023年予の中間 578円)、配当性向30%(173円)
株価2,600円なら、PER4.5倍、配当利回り6.6%
3,000円なら、5.2倍、5.7%
4,000円なら、6.9倍、4.3%
半年前の見立てとほぼ変更なし。
実力的には4,000円でも良いが、業績のブレが大きいこと(特に在庫要因)を考えると、買えるのは3,000円チョイまでかな、、
JFEHD(5411)
2023年見通し
・在庫評価益:100億(2022年度 730億)
・鉄鋼事業:回復を予想
・在庫評価益除く事業利益は7割増
・構造改革、損益分岐点の低下を急速に進める予定
・配当100円(配当性向30%程度の方針)
資源系の会社がIFRSを採用すると、在庫評価がP/Lヒットしてしまう。
だがそれは、将来の利ザヤ縮小を、先に損失として計上しているものであり、通常の損失とは性質が異なる(キャッシュアウトを伴わない損失)
日本製鉄の実力は強くなっており、全く悪くない内容。
それでも下落続くなら、一旦ブームは終わりってことかしら、、??