リニア中央新幹線のトンネル掘削工事が原因と見られる共同水源の水位低下が岐阜県瑞浪市のトンネル掘削現場で昨年12月中旬と今年2月上旬、湧水が出ていたことがわかった。

JR東海による昨年12月の湧水は止まったが、2月からの湧水は現在も毎秒20リットルの水量で出続けていると言う。

水位の低下は計14ヶ所で確認されており、その内、観測井戸の一本は約40メートル水位が低下、また、共同水源のうち一ヶ所はすでに枯渇している。

JR東海は、5月17日に掘削工事を中断し、20日にはトンネルの湧水箇所に薬液を注入しているが、その後も、これまでと同じ毎秒20リットルの湧水がある。

また、JR東海は5月20日、代替の水源となる井戸を町内に設置する工事を始めた。

岐阜県は5月29日、専門家を集めた県環境影響評価審査会地盤委員会と委員長は、トンネル工事と水位低下に「相関関係がある」とした上で、JR東海が水位低下に向き合わず、代替の井戸など住民への補償を優先する姿勢も疑問視し、「自然環境をいかに修復していくのか。その視点が欠けている」と批判した。

トンネル工事に伴う残土の恒久処分に続いて起こった問題なので、これはリニア開業に反対の意見が多数出そうだなと思った。

やはり、大幅に便利になることはわかっているがその分環境への代償も大きいのでそのことについてももっと考える必要があると改めて感じた。