『ファクトフルネス』で、こんな話がありました。ある製薬会社で、なんでこんなに儲かってるの?という会社があって、その鼻を明かしてやりたいと著者が調査に乗り込んだ話がありました。

 それは、ただの著者の思い込みで…
その会社は小さな会社でしたが先見性によりオートメーションをいち早く取り入れ、自社でそのロボットを作ったことにより製造がめちゃくちゃ早いというのです。材料費は他社と同じだけれど製造から出荷まで4日でできてしまい、次の出荷までの間の27日間の利子が取れるというのです。

 もちろん、薬が商品でありますが利益形態が違います。

これと、まったく同じような話を先日のツアーの時に師匠から聞きました。

 自転車業界では、製造メーカー、卸し業者・運送業者、販売店という形でざっくりというと成り立っていて…まぁ、以前書いた旅行業者と似たようなものです。師匠は、その中でもメーカーのトップだった方です。

師匠 「昔は、タイヤから組んで〜の状態で〇〇%の粗利だった。それが、全部パーツで配送したら送料も安くなる訳で…でも、メーカーの手間も減るから粗利はそれよりもずっと高い△△%を販売店は取れる訳。安いから販売店もバンバン買うし、メーカーも手形で売ったんだ。商品を経由しているから、金融業ではないのだけどそんな形で栄えていったのが〝堺〟の自転車屋だよ。」

私「はぁー、なるほど」
ちょうど、冒頭の本を読んだところだったのでよく分かりましたびっくり

師匠「それから、時間が経過してね。町の自転車屋さんも歳を取ってくると…イチから10まで全部自分で組み立てるのが面倒になるのよ。多少の利益率が下がろうとも。そこで出たのが7分組みという今の形になったのよ。」

私「へぇ〜。それって仕掛け人がいるってことですよね?」

師匠は、静かに頷くのでした。

ちなみに今の方式というのは販売店は、メーカーから自転車を買い取りしています。売れれば利益になりますが、売れなければマイナスです。

メーカーは、売れる量は商品の開発費や、人件費、金型分が回収出来るようにプライシングし、絶対利益が出るようになっていますが…。ただ、前提条件として販売店や取扱店が減ってしまえば自分たちで販売をする訳ではないので発注量が減り、商品単価にモロに影響が出てしまうのでやはり持ちつ持たれつの関係ではあります。

 全体としては、製造部と、営業部、販売部とひとまとまりの企業群といったところでしょうか。

しかし、話を聞いていてその販売方法の変遷を考えるような凄まじく頭のいい人間がいることに鳥肌が立つようなワクワクするような感覚を味わいました。

多くの人は、形あるものしか信用できないかもしれないけれど…大きな力になるものは目に見えないものにこそあるのかもしれない。そう思うのでした。実際に扱っている自転車自体も多少の性能の変化はあります。例えば、何グラム軽くなっただとか何%剛性が上がっただとか。それ以上にこのメーカーからの販売方法の変化は目に見える商品の開発よりも何倍も難しいのでは?なんて思ってしまうのは私だけでしょうか?どうしたらそんな発想や着想が出るのだろうか?うーん