その昔御世話になった方より頂いてから現在まで縁あって私が所有する事になったMGCのモデルガンのヘビーデューティー・44マグナム。

譲り受けた頃のそれは作動も不可能な程に錆と発火カビ?で固着した見事な迄のジャンクモデルガンだった。
だが前のオーナーさんの子供の頃の思い出の数々が刻まれた本体外部の傷を消す事は何だか忍びなくて必要以上には傷消し行わずにおき、盛大な錆と発火ガスによるカビみたいな汚れの除去と錆取りは出来る限りしてやった。

バラすのも難儀したマグナムが地道にレストアして動いた時、それは嬉しかった。

シリンダーの縁の傷も、カートリッジの打痕もそのまま消さずに残してある。

頂いた時には欠品していたグリップアダプターもネットオークションで買い求めて付けてやった。
昔はMGCのヘビーデューティー44マグナム6.5インチのサービスサイズグリップとアダプターの組み合わせが何だかダサく感じて大嫌いだったが、今はアダプターの文言も含めて好きになった。
同じヘビーデューティー44マグナムの8インチにはオーバーサイズのターゲットグリップが付属しているのに、何故この6.5インチモデルはこの組み合わせだったのだろうか?
今となっては知る由もない。

グリップアダプターの「MGC CORPORATION」の文字が古き時代の匂いを残す。
サイドプレートのS&W風のMGCオリジナルのインチキモノグラムには前のオーナーの手により、ホワイトが入れられている。
これも昭和の頃に流行ったカスタム?手法だった。

打痕が刻まれたバレルのヘビーデューティー・44マグナムの刻印にもホワイトの塗料が流し込まれている。
この個体はヘビーデューティー44マグナムの中期生産型。
エジェクターロッドシュウラドのロッキングラグの形はMGCオリジナルの形状だが、それも今となっては懐かしの造形だ。
オートマチックピストルは勿論、リボルバーですら近未来的なデザインのガンがありふれた現在では、もうマグナム44のデザインはすっかりクラシックな物となった。
全ては時の流れと共に消え行く。
それはかつて隆盛の極みを誇ったMGCもマグナム44と言う単語にも言える事なのだろう。
だが、そんな過ぎ去った時間が今も輝いて見える。
昔が良かったなんて月並みなつまらない台詞を吐くつもりは無い。
ただ物言わぬ存在感を今も放ち続けるヘビーデューティー・44マグナムを見ていると、クラシックな物も悪く無いと思う私でした。
