先日のこと
パパ友Jさんからメッセージが飛んできた
『今年も七夕に笹の準備しますか?』って。
毎年Jさんから笹をいただいてグリーンハウスのエントランスで七夕の願い事の短冊をお客さん達に書いてもらうようにセッティングしてるんだけど、Jさんがそれを覚えていてくれてボクが頼むより先にメッセージをくれたというわけ
こんなに有難いことってある?
Jさんの暖かい気持ちが、とっても嬉しかった。
数年前の秋に盛岡市内のグリーンハウスというアウトドア用品店に入り、正月に何か飾り付けするわけでもなくクリスマスも有線を『それっぽい』歌が流れるだけで何か季節を感じるものがない味気なさを感じ、Jさんにお願いして七夕用の笹をいただいたのが始まりだった
雪国特有の《風除室》というエントランスにそれを設置して、願い事を書いてもらった子供たちにメーカーさんから頂いたノベルティのステッカーをプレゼントしたところ、最終的にとても多くの《願いごと》の短冊が枝いっぱいにぶら下がった
そして…
そこに書かれた子供たちの願い事は、自分のためのことだけではなかったんだ
弟や妹のための願いであったり、お父さんお母さんやじぃちゃんばぁちゃんの健康を願うものであったり…
撤収して笹から短冊を外しながら、その願い事を読んで涙を堪えるのが必死だった
そしてそれは、毎年続いている
『いまの若者は…』とかって言うけど、少なくとも子供たちの心は純粋だよ
中にはコノヤロってのもあるけどさ
大人も含め、あの小さな色画用紙に書かれている多くの願い事は、その半数以上が【自分以外の誰かを想う心】だったんだ
埼玉で育ったボクにとっての七夕は【7月7日】だったが、長期休みは母方の田舎である戸隠の家に入り浸っており、そこでは旧暦の日を七夕としていた
すでに学校では七夕祭りをやってから戸隠に遊びに来てるし、そもそも旧暦なんてものは習ってなかったから『なんのこっちゃ?』って感じだったけど、『田舎だから七夕が遅れてやってくるのかな? でも2回やれてラッキー♪』くらいの理解だった
七夕だから小遣いもらえるとか美味しいものをみんなで食べるってこともないんだけど、夜になって肌寒いほどの空気の向こうに浮かぶ星たちを見るのが楽しみだったんだ
『織姫と彦星、今年は会えるかな?』ってね
あの頃は家の周りに蛍が普通に飛んでいた
夜、ネギを持って家を出るんだ
これは母に習ったんだけど
捕まえた蛍をネギの中に入れるの
虫かごの代わりにね
虫かごなんて、長野の街に降りなきゃ売ってなかった時代
田んぼに落ちないように、暗い畦道を歩きながら稲に止まっている蛍を捕まえる
そういえば、大人も子供も『クマが出てきたら…』なんて心配したことは無かったように思う
山の上の畑には出没することもあったものの、里には降りてくる時代じゃなかった
でね、帰ってから捕まえてきた蛍たちを仏壇がある広間に放つんだ
あの独特の黄緑色の美しい光が微かに線香の香りが漂う真っ暗い空間に明滅しながら舞う光景は、あれから40年以上経っても忘れることはない
蛍たちには悪いことしたなって思うけど、そんなことが夏休みの楽しみだった
いまはすっかり《限界集落》にってしまった上楠川集落にも、あの頃はお盆になればどこの家にも親戚が集まってきて大騒ぎになってたんだ
神社の夏祭りも盛り上がっていたし、いきなり人口が増えるもんだから宝光社にある溜め池の水が足りなくなって断水したこともあった
いまではとても考えられないかもしれないが、確かに、そんな時代があったんだ
話が外れてしまった
笹をセットするならば短冊が必要になるわけで
希望出してないのに2連休になってた初日の今日、午後イチで資材を買い出ししつつ店に向かった
100均ショップで短冊用の色画用紙や短冊をくくりつける時に使う色付きの針金を購入
店に着いてから、スキーの取り付け台で画用紙を裁断して穴を明け針金を取り付けていく
穴明けは業務用のパンチで
これがなかなか優秀では厚みが5mmを越えていても瞬殺。
針金はキラキラのモールを使いたいところだけど経費もかかるので、畑で使うような《園芸用 針金入りビニール紐》なるものを使用
300本入りで100円、使わない手はない。
とりあえずは5色20枚をスタンバイ
あとは短冊が少なくなってきたら仕事しながら補充すればいいかな
次の課題は【子供たちが短冊に願い事を書きやすい高さのテーブル探し】
例年はエントランスにある忘れ物を置いてある台を流用していたが、気づいたらそれが無くなっている。。
ちょうど良い高さの什器も出払っており…
バックヤードであれこれ探してるところにK店長がやってきて一緒に探してくれるも、大きすぎたり高さが合わなかったりで、結局は少し傷付いたりしている《棚板》を使っちゃっていいよとの許可を得てDIYでテーブル製作。
天板は90cm幅で脚部は60cmサイズを使用
この後、背面に90の板を《梁》代わりに取り付けて強度を出して完成。
たまにはポジではなくフィリップスも使う
フラッグを立てるスタンドに笹を立てて、小さい子供たちの手が届くように枝の出かたを調整したり根元を切って高さ調整したりしてタイラップで本固定
願い事を書いた短冊をお父さんお母さんに付けてもらうより、やっぱり自分でやれる方が楽しいもんね
昨年、下に落ちてしまった短冊を拾って付け直しながら気づいたことがある
床に落ちた短冊はやたらとユルユルに結ばれたものが意外と多く、書かれた字からすると小学校低学年以下、もしかすると幼稚園や保育園の子供かな?っていうものがほとんどだったんだ
つまりは、その短冊はそんな小さな子供たちが、その小さな手で一生懸命笹の枝にくくりつけてくれた尊いものであるということ
背伸びしたり空いている場所を探したりして、願い事が叶うようにと結んでくれていたんだよね
せめて小さな子供たちの手が届くところに枝が来るようにと、ブーケを作る花屋さんのように笹たちを回したり差し直したりカットしたり…
で、先ほど作ったテーブルをセットして短冊とサインペンを置いたら完成!
何枚か短冊が下がればあっという間にいっぱいになるけれど…
まずはスタッフに《サクラ》を頼んでみようかな
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グリーンハウス盛岡店では、本年の旧暦七夕である8月10日まで店頭にて七夕飾りを展示します
お店にお越しの際には、是非短冊に《願い事》を書いて下さいネ♪
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