『N―紫の天使―』最後の最後でまさかの衝撃も! 主演の“暗殺者”野崎渚に聞く | プロレスライター新井宏の「映画とプロレスPARTⅡ」

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主演の野崎渚と片桐竜次監督

(前週の片桐竜次監督インタビューもご参照ください)

 waveの野崎渚が初主演した映画『N―紫の天使―』。本作は映画『仁義なき戦い』からテレビドラマ『相棒』まで数々の人気作品に出演してきた俳優・片桐竜次の監督作だ。共演陣も山本みどり、小野了、ベンガル、せんだみつおをはじめとする豪華メンバー。6月30日(金)、座・高円寺2にておこなわれた先行上映での舞台挨拶後、ベテラン俳優に囲まれながら初主演をやり遂げた野崎に、本作について聞いてみた。

――映画のオファーが来たとき、どう思いましたか。

「まず最初に、企画されたラフェスタの(社長)柴倉さん、監督の片桐さん、(waveの)GAMIさんと4人で食事に行かせていただいたんですね。そのときにこの映画の話をいただいたんですけど、いままでやったことないし、できるかなという思いがまずはありました」

――最初から主役でというお話だったのでしょうか。

「そうです。もとから主役でというお話で、ホントに迷いましたね。演技もしたことないのにいきなり主役ですからね。本音を言えば主役なんて務まらないとは思うけど、こんなチャンスはなかなかないと思って、なんにもできないし自信もないなか、ワクワクの方が勝ってしまって、とにかくやりますって言っちゃいました(笑)。

――役柄が暗殺者、スナイパーとのことですが。

「もともと映画とかよく見る方ですし、ガンアクションとかも好きなので、ガンを持てるっていうワクワクがありました。これは楽しみだなあと思って(笑)。アクション系が大好きなんですよ。マーベルのヒーローものとか、アニメも好きですしね」

――役作りですが、どう準備して撮影に臨みましたか。

「知り合いの役者さんとか映画出たことある人とかにどんな感じか聞いたりもしたんです。でも、説明されても結局のところわかんないんですよ(苦笑)。だからもう、やるしかない。現場でいろいろ指導いただこうと思って、ほぼなにもわからないまま撮影に行きました」

――ところが…。

「そうなんですよ」

――舞台挨拶でも監督がおっしゃっていましたね。演技指導はしないと。

「そうなんですね。頼りにしていったらなんにもしないから、え?みたいな(笑)。ただ、渚(ナギサ)という役で、プロレスラー。殺し屋はやったことないですけど(笑)。未知ではありながらも、セリフがあるところはけっこう素の部分でできるかなと思って、いつも通りでみたいな感じで、素の感じでやりました」

――演じてみて難しかった部分は?

「殺し屋でありながらもプロレスラーであり、弟思いでもある。その三つの使い分けが難しかったです」

――きょうだい愛もひとつのテーマになってますからね。

「そうですね。やっぱ、セリフがあるところは苦労しましたね(苦笑)。これで合ってるのかなあとか、考えながらやってました。べつに細かく注意されるわけでもなく、そのままでいいからみたいな感じで終わるんですよ。はたしてこれは合ってるのか、そもそも正解ってあるのかとか、いろいろ不安になりながら撮影が進んでいきました」

――撮影が終わったときはどんな心境でしたか。

「すごい寂しかったです。毎日毎日、緊張して朝を迎えて、集合して。でも、周りにいるみなさんが優しくて、待ち時間とかもすごいしゃべってくれて、楽しかったんですよね。それが最終日には、もう今日で終わりなんだ、もう会わないんだと思ったら、寂しくなりました」

――チームになった感覚があったと。

「そうですね、ハイ」

――完成した作品を見たのは今日が初めてだとか。

「そうなんです。いやもう、メッチャ恥ずかしかったです(笑)。いままで映像を見たことないので、どうなってるんだろうとか、不安だったセリフの部分とかどう映ってるんだろうとか、すごいドキドキしながら見てました。もうホントに照れくさかったですね。自分がスクリーンに映ってる照れくささもあり、楽しかった一年前の撮影が懐かしいなって思ったり」

――野崎選手は百発百中の凄腕スナイパーを演じ、悪徳政治家を次から次へと暗殺していきました。いったい何人殺したんですかね?

「え、何人ですかね? たくさん殺しましたね(笑)。もう数えきれないくらい。何人殺したのか、ぜひ見て確認していただきたいです!」

――最後の最後でまさかの衝撃がありました。アレについて、野崎選手は知っていたのでしょうか。

「なんか、あ、ハイ。撮影が終わったときくらいには…」

――聞かされた?

「そうですね。(ラストの衝撃は)実際に見て味わって確認していただけたらと思います(笑)」