オススメされて見に行ってきました。
縛ってるのか?ってくらいに今まで洋画ばかりしか観てこなかったのでコロナきっかけでノルウェーの映画の次に邦画も観てみようと思い映画観へ🐾

映画館は間引きをやめたせいか激混みすぎてこれ大丈夫なのか?っと少し不安を感じました


あらすじ
新宿のニューハーフショークラブのステージに立っては金を稼ぐトランスジェンダーの凪沙(草なぎ剛)は、養育費を当て込んで育児放棄された少女・一果を預かる。セクシャルマイノリティーとして生きてきた凪沙は、社会の片隅に追いやられる毎日を送ってきた一果と接するうちに、今まで抱いたことのない感情が生まれていることに気付く。


感想
本当のトランスジェンダーを俳優/女優に使わなかった事で批判が多いと聞いたのですが別に本物の方を使えなんて1ミリも思わないしそれで批判してる人はわけわからないなっと思いました
本当のトランスジェンダーの方を起用するのも勿論素晴らしいとは思いますが俳優や女優さんってそうじゃなくともその役の背景を勉強し忠実に表現するのが一つのお仕事だと思っています
なので忠実にトランスジェンダーの役を草彅剛がやれているのなら良いのではないかなと思いました。

別の映画ですが最近観た「ジョン・F・ドノヴァンの死と生」のジョン・F・ドノヴァン役、キット・ハリントンは同性愛者の役を演じましたが実際の彼は2018年、映画が公開された年にローズ・レスリーという女優の方と結婚し、式をあげました。
彼の同性愛者の演技は至ってナチュラルで観ていてもスッと溶け込むように感じました

トランスジェンダーとゲイ/同性愛者は違いますが、映画でそこを問題なく表現できるのなら、背景をしっかり勉強し表現できるなら問題ない事なのではと思います。
私は女性で異性の方を好きになります
それをこの世は「ノーマル」と呼びます、だからこそLGBTQの方々の本当の苦悩はわかりません、なのでそういう方々を代表して 問題ない と大声では言えませんが
人類が勝手に決めた「ノーマル」である私の目からしたら
それを忠実に表現できるのならば問題ない事なのではないかなと感じました。

ですが正直
トランスジェンダーを表す為か所々草彅剛の演技は不自然で「〜なのよ」等、無理やり語尾につけて“女性“を出していたり過度な女性的な仕草(髪の毛を必要以上に触れる等)を必死にしている感じがしていて
トランスジェンダー=女装する男性 という認識を植え付けているように見えて頂けないなって個人的に思いました


上野鈴華(うえの・りんか)が演じる桑田りん
この子の演技が一番最高でした
泣くシーンの泣き方が自然で見惚れました。

ただあまりにもりん役に脚本側が全てを詰め込みすぎて渋滞してる感じは否めなかったです
彼女のセクシャリティも明かされず最終的には散っていった後全く話が回収されず終わったので
監督はこの子の存在を忘れたのかな??っと疑問
と違和感
これもまた不自然でしたね
その状態でも上野鈴華の素晴らしい演技が光ってました。

個人的な意見
結構涙脆い方なのですがあまりにも泣かせようって言うのが見え見えで観てて泣けなかった‥

日本でLGBTQとして生きてゆくとは‥ というストーリーを描きたいのか
LGBTQを泣かせる道具として使いたかったのか

映画の前半は良く描けていたと思うんですが後半はお涙頂戴演出ばかりでした

草彅剛がトランスジェンダー役をやるのを知りながら観たので観てる間もその目で見ていました
ナギサ は 女性だ
この目で見ていて1番の違和感感じたシーンはナギサの胸が露わになる所です
男性の胸板ではなくそこには女性の胸があります
それを露わにし、しっかりと写すカメラワーク。
ナギサが心だけではなく身体も女性になった という事実を描写するためなのかもしれませんがそれでも女性の胸を映して良いんだろうか?(しかもまあまあ長い時間)と思い違和感を感じます

観終わって思ったのは
これはトランスジェンダーの方々に向けた映画ではなく
そうでない方々に向けたお涙頂戴映画なんでしょう

小説はもっと詳しく書かれてるのを信じて、其方を読みたいなって思わされる作品でした 決して退屈な作品ではなかったです
所々古臭い演出があって少し白けてしまう場面も

そして不自然な所が多すぎて出てくるキャラクターに対しての感情移入は出来無かったのですが日本で生活してるLGBTQの方の辛さは前半とっても良く描かれていると思います
そしてその辛さを想像して感じてそして新たに勉強させてもらいました

色々書きましたが全否定してるわけではなく
色んな想いが詰まってるようなとっても胸が苦しくなる映画でした

☆☆★★★