劇場に観に行った回数が4回ですから、今回を含めると5回目の鑑賞となります。
5回も観て飽きないのかよ!?、とあきれた方もいるかと思いますが、飽きないんです、これが。
私がLOTRファンだというのもありますが、本作は画面の裏でキャラが多彩な動きをしていて、
ストーリーではなくキャラの動きに注目して観ても、新たな発見があって楽しい映画なんです。
私が本作のことが好きなのは、LOTRと違ってどこか雰囲気が軽めだから。
LOTRは大好きですが、旅の目的自体が「宝」を捨てに行くという悲壮感ただようもので、
おまけに小さくてかわいいホビット達がいろいろひどい目に合うのがつらくて見てられず、
3時間の長尺とも相まって、ファンタジー映画なのにかなり重めの映画でした。
一方、本作「ホビット」は大勢のドワーフ達が登場し、みなコミカルで個性的なキャラなので、
雰囲気が軽く笑えるシーン多いし、旅の目的が故郷の奪還という王道的な展開なのがイイ!
癒しキャラ、ボンブールのおかげで雰囲気が重くなっていないのがよかった
LOTRトリロジー同様、人間ドラマも素晴らしい。
主人公のホビットであるビルボは、最初は冒険について来たことを後悔し家に帰りたがり、
自分の事しか考えない身勝手な態度でふるまい、仲間のドワーフをホームレスと罵ったりします。
しかし献身的なドワーフ達に次第に心を動かされ、彼らの目的地が自分も愛する「家」なのだと、
そう改めて気付かされたビルボが、自分の意志でドワーフに手助けを申し込むシーンが泣けます。
平穏を愛するビルボが勇敢になっていく成長物語になってるんですよね。
そして本作はやっぱりアクションシーンが最高!
特にお気に入りなのはゴブリン達の洞窟から脱出するシーン。
ドワーフ達が走りながらゴブリンの首を剣でバッサバッサと切り落としていく一連のアクションシーンは、
流れるようなテンポが心地よく、「インディ・ジョーンズ」のような楽しさに満ちています。
ドワーフ一人一人にちゃんと見せ場があるのもイイ(若干影薄いやつも何人かいるけど)。
本作は魅力的なドワーフ達が数多く登場し、もはや「ホビット」というより「ドワーフ」な映画。
中でも私のお気に入りは、キーリ・フィーリ兄弟と、ドワーリンの兄、バーリン。
キーリ・フィーリは若くてやんちゃな所が、バーリンはサンタのような外見が可愛くて好きです。
バーリンのこの「若いもんにはついていけん」と言いたげな表情が好き
こんなにも面白い映画なのに、日本での認知度がいまいち低いのが残念。
TSUTAYAでも全然借りられてなかったし、友人は「もうDVD出てたの!?」と言い出す始末。
LOTRは大ヒットしたのに、なぜ「ホビット」は日本で見向きもされなかったんだろうか・・・。
TV放映などでだんだんと知名度が上がり、二作目三作目は大ヒットするといいなと思ってます。
※おまけ
本作の悪役アゾグは全身CGでしたが、表情は人間の役者が演じていたんですね。
フェイシャル・キャプチャー技術の凄まじさに感動を覚えます。
3Dメガネをつけてドヤ顔のガンダルフことサー・イアン・マッケラン。
不思議と様になっているの笑えるw
80/100点