90点
 
暗殺部隊に所属する主人公が、訪れた国で大量虐殺を引き起こすテロリストを追うという映画。
言語をテーマにした映画だけに、一つ一つにセリフがかっこいいです。そして、情報量がかなり多いです。とにかく濃密な作品です。
『ハーモニー』は小説の濃い内容をそぎ落としてシンプルにした印象でしたが、『虐殺器官』は小説の濃い内容をそのままきれいにまとめたような印象でした。
虐殺シーンが多くありますが、感情を失った主人公があまりにも冷静なので、他の戦争映画とは違う恐ろしさがあります。特にカウンセリングのシーンが印象に残りました。
ラストは小説のようにわかりやすく終わってほしかったです。
伊藤計劃三部作では、小説も映画も虐殺器官が一番面白かったです。