あのコはだぁれ? | よかろうもんのエンタメ雑記

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どうも、福岡のおっさんです(^^ゞ

 

日本の夏、ホラーの夏。

 

ということで、昨夜仕事帰りに観て来ましたばい、映画「あのコはだぁれ?」

 

昨年劇場で観賞したホラー映画のなかでは、おっさん的に良作だった「ミンナのウタ」。

時系列的に、その続編にあたるのが今作ですたい。

ばってんミンナのウタを観てなくても物語的には何も心配いりません。観てた方がニヤリとできる登場人物やアイテムはありますb

 

映画は冒頭からテンポが早い。ヒロインの彼氏が車に轢かれ、自販機と衝突。近くにいた女子高生が心配して駆け寄ると、自販機と地面の隙間に少しだけ、ズリッ、と彼氏の身体が引きずり込まれてしまう。

「え」と反射的にのけぞる女子高生。そこへヒロインも駆け付け、彼氏の身体を起こそうとする。そこで自販機と地面の隙間に手を突っ込むとですが、その瞬間、ヒロインの手に何者かの手が触れる――。

 

ホラーですばいね、この何者かの正体こそ、貞子や伽耶子を継ぐ、令和のホラーアイコン、高谷さな。

おっさんは今作で確信しましたばいね、高谷さなを演じる女優さんの、あの絶妙な空気感、表情、声、、、これらが完全に狭間の存在、虚ろな存在というものにマッチしとる。

 

無論、Jホラーの立役者の一人、清水監督の力量もあってのことです。ミンナのウタはアイドル映画的な要素を入れ込まざるを得ない大人の都合があったとはいえ、ホラー演出は呪怨や輪廻など、原点回帰を思わせる優れたものでした。

今作はその演出がさらに洗練されており、ある意味で清水監督のベストアルバム的な仕上がりになっとると、おっさんは思います。

 

ヒロインは学校の先生で、冒頭の事故で彼氏の身を案じてくれた女子高生と夏の補習授業で再会するとですが、ここから、あのコの存在が強調されていきます。プリントを回すヒロイン、すると「一枚足りません」と指摘を受ける。

廊下の床にいないはずのあのコの姿が映り込む、女子高生にだけ「早く帰るように」と告げる用務員のおじさん、隣にあのコもいるのに、、、などなど、主張しない、さりげない演出で、あのコがこの世の者ではない感を徐々に強めていくとです。

 

キーアイテムであるカセットテープのキュルキュルキュルという巻き戻し音や、録音時の荒い音質など、音で伝える恐怖感は今作も健在。あのコの家族、特に父親と母親の繰り返される会話が、少しずつ意味が変わっていく様は、映像的には淡々としとるのにゾッとしましたばいね。

「お義母さん、もう昼も夜もないんですから。あなた仕事で気づかないんでしょうけど」。

 

とにもかくにも、2024年夏、おっさん的にはミンナのウタに続き、Jホラー復活の兆しを感じられる良作ホラーでしたばい。

あ、CMでギャグシーンと化しているUFOキャッチャーですが、前後の流れで観るとちゃんとホラーしてますので(笑)

何よりおっさん的にはラストが無音演出なのを含め、GOOD♪ エンドロールが始まっても帰っちゃダメばい♂

 

てことでおっさん的評価は★★★★☆星4つ(正確には3.7ぐらいです)。