「パラサイト(原題:寄生虫)」なんてタイトルだけど、虫は関係ないし一切出てこないから虫嫌いも安心して観れます。

 

貧乏家族の長男が金持ち家族の家庭教師になった事をきっかけに、どんどん軽率に酷い事が起きていく展開に黒いニヤニヤが止まらず、そこから更に予想の遥か斜め上を行く極悪っぷりはもう笑っていいのか悪いのか。しかもその超展開が根も葉もない所からいきなり出てくるのではなく、ちゃんとお膳立てされた上で生じているので納得しちゃう。何処となくコーエン兄弟みたいな腹黒さを感じるが、冷徹に突き放さず最後まで寄り添う所にポン・ジュノ監督の優しさがある。

 

「万引き家族」と比較しての感想を見かけるけど、個人的には「主人公が貧乏」、「カンヌ国際映画祭で最高賞受賞」、「エロシーンが俺好み」位しか接点ない全くの別物じゃねぇか?