父の死について触れています
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雪だるま 雪だるま 雪だるま 雪だるま 雪だるま

20代で父が亡くなって以来、初めて夢の中で父と会いました

 

私にとって父は理想の人

世界で一番優しくて強くていつも正しい人だった父

世界で一番愛していた人でした

 

他の家族とも上手くいっておらず
人に対する過剰な警戒心と傷つきやすさのせいか

孤独な少女だった私にとって
父は愛情と信頼、そして何より安心を与えてくれる特別な存在でした

父は多忙な人で、遊んだことも勉強を見てもらったこともほとんどありませんでしたが

私は父を崇拝すらしてました


父も私を愛してくれていると思っていましたが

父の愛し方は私の全人格をというより
理想の娘(私ではない)を私に求めるようなものでした


ある出来事をきっかに父は私とほとんど口をきかなくなってしまいました
1年近く私を拒否し、そしてくも膜下出血で突然倒れ
目覚めぬまま父は逝ってしまいました

謝罪も説明も和解もなく


最後の年に渡した誕生日のプレゼントは箱から出されることもなく
10か月間父の寝室に置き去られたままでした

私は父を思い出すとき
懐かしさと、会いたさに一杯になります
その一方で愛する人に拒絶された悲しみ、痛み、そして怒りに揺さぶられてしまいます


ギター ドラム ギター ドラム ギターマイクギター

夢の中で父と会ったことは私を少し変えてくれました

 

夢の中の父はロングヘアのミュージシャンでした
現実の世界の父は薄くなった髪に恰幅のいい中年の実業家おやじといった感じでした

私は音楽のことは全く分からないのですが、父は専門的な言葉を使って

私にいくつも質問を投げかけました

最後の質問に私が答えられず、もじもじしていると悪戯っぽい笑顔で何かを言いました
生前の父とは何かが違う、でもそれは優しい笑顔でした


この夢を見て数日私は陽だまりの中にいるような暖かな気持ちになりました


私はずっと父の死じたいが乗り越えられていないのだと思っていました
でもそうではなかったのかも知れません
私が求めていたのは許されること


私は父が私を拒絶した、許してくれなかった
二度と許してくれない
それを受け入れたくなかったのだと思います


今でももちろん悲しみはあります

でも、理不尽に無視され続けたことへの怒りは消えたようです

父は変わった
私を許してくれた
それが私の心をとても軽くしてくれました