「お前は橋の下で拾った子」は私が子供のころ
母のお気に入りの言葉でした
数十年たった今でも
この言葉を口にするときの母の勝ち誇った嬉しそうな顔をよく覚えています
普通ならこの言葉を本気とは受け取らないのでしょうが
私はそうではありませんでした
小学生の頃の私はすでに自分が家族とも学校の友人達とも違うという感覚をもっていましたし
自分はこの世のどこにも属していない、そうすることもできないと思い込んでました
小学校4年の時の担任には「人は一人では生きられないのよ」と注意されるほど
いつも一人でいる子供でした
そんな子供にさらに「お前は橋の下で拾った子」はやっぱり辛かったのでしょうね
私は当時「やっぱりそうだった、この家の子じゃなくて良かった」と思ったと記憶しているのですが
本心はショックだったのだと思います
最近になって、この言葉が気になってネットで調べてみたら
女性の60%がこの言葉を言われたことがあるとありました
どうしてこんなに残酷な言葉を多くの親が口にするのか?
子供のいない私には想像もできません
勇気を出して、母に聞いてみました
「そんなことは言っていない」と言われるかと思っていましたが
母は覚えていました
でも母は人が傷つくということがわからない人なので
当然私が長い間傷ついていたことも気づいていません
それでも、こういう話題を私が話せるようになり
母が感情的にならずに話を聞いてくれるようになったのは大きな進歩だと感じてます
母の人生の時計は止まる時に近づきつつあります
それまでに母との確執を乗り越えたい
だって母は私のただ一人のお母さんだから