原田は「一世代で4千店近くまで店舗網を広げた能力は素晴らしい」と、藤田の経営手腕を今も高く評価する。だが、低価格戦略については、「商品価値を変えずに値段を下げれば、消費者はそれが妥当な価格と思う。値下げで一時のシェア争いはできても、隣の店から客を奪うにすぎない」と否定し
原田が真っ先に取り組んだのは、「余分なものを切って基本に立ち返る」ことだった。「企業は経営不振のときほど、別の収益の柱をつくろうと手を広げたがるが逆。やらないことを決めるのが先」という。
「独自の価値を常に創造しなければ価格競争に向かうのは当たり前。日本企業は価格でなく価値で勝つ。すべての業界、政治のリーダーも、これを徹底しなければ日本は沈没する」。原田はそう断言する。