夢小説の前に一言。
昨日の自分のブログ読み返して笑った、何か超偉そうwww
あれです、頑張っては書きますが、所詮は素人で経験ゼロなんで!
私の頭から、指輪物語のような大作が出てくるわけなんてないないwww(あたりまえだ!そしたら小説家なってる!)
・・・・・そいうわけで、今後も「何言ってんだこいつ」と、生温かい目で見守っていただけましたら、嬉しいです。
それでは、シン夢をどうぞ~↓
あともう一言 完結
ほとんど睨みつけるように、シンをじっと見ていたレナは、ついと視線をそらした。伏せられた長いまつげが、影を作る。
「どんな女なのか、知りたかったのよ・・・・」
ぽつりとそう言うと、それを皮切りに
「でもね、これだけは勘違いしないで欲しいの。私は、彼女に危害を加えるつもりはなかったわ。こんな、普通の女の子に・・・・もしもあなたが選んだのが、私みたいな商売女だったら、違ったかもわからないけれど・・・・。この子が他の男にすぐ目移りするような子だったら、止めるつもりはなかったのは、まあみとめるわ」
そう言って笑ったレナは、何も言わないシンにさらに続ける。
「それに、もう気がすんだし。ごめんね、セラちゃん? 良かったわね、いい子に会えて。まさかあなたがこんな風に変わる日が来るなんて、思わなかったから。ちょっと、驚いたわ」
「・・・・ああ」
「あ~あ。せっかくシンのために、モルドー製の羅針儀海図の情報もとっておいたんだけど。それももういいわね」
「!!」
突然何の脈絡もなく続けられた言葉の内容に、シンが目を見開いた。
羅針儀海図、とは、海の水深、新大陸の位置、沿岸の様子などの書かれた海図である。モルドーほど航海術の発達した国であれば、優れた海図であることは間違いない。もちろんこれは国家機密レベルのもので、やすやすと盗めるものではなく、航海士のシンとしては喉から手が出るほど欲しいものだった。
「それは、確かな情報か?」
「もちろん、今なら直接接触すれば、オークションにかけられる前に取引できるはずよ。向こうだってできれば派手に動くより、個人に売る方がリスクもないし」
「条件はなんだ?」
すっかり仕事の顔に戻ったシンが、咳き込むように尋ねる
「・・・・私と一晩一緒に過ごす、って言うのはどう?」
(・・・・しん、さん・・・・)
その言葉に、セラがシンを心配そうに見つめた。
欲しかった宝とは、このことなのだろうか。だったら、邪魔をしてはいけない―――
だがセラの心配をよそに、シンはあっさりと引いた。
「それは断る」
「いいの?もう手に入らないかもしれないのよ?」
「当たり前だ。あればいいというだけで、今の状態でも特に困ってはいないからな。・・・・俺は、俺なりに…いや、なんでもない」
「シンさん・・・・」
シンの言葉に、セラはうれしさで胸がいっぱいになる。
「あーあ、ちょっとくらいいじめてやろうと思ったんだけど。こうまできっぱり言われちゃあね。しょうがないわ、だったらリュウガに持ちかけるまでね」
「・・・・いいのか?」
「いいも何も、こっちだって信用問題なんだから。一番高額で買ってくれる客を紹介しないとね。海賊王なら、文句はないでしょう」
「そうか・・・・悪いな」
「じゃあ、そう言うことだから。私は行くわね」
そう言って踵を返しかけたレナに、思いだしたようにセラが叫ぶ。
「あ、あの!ありがとうございました!」
「お礼を言われることなんて、してないけど・・・・どういたしまして?じゃあね」
苦笑交じりにそう言ってシンたちにひらひらと手を振ると、明かりの漏れる庭へと戻って行った。
「・・・・俺たちも、帰るぞ」
「はい」
レナを見送ると、シンたちも宿への道へとついた。
暗い夜道を、昼間と代わりなくスタスタとあるくシン。そのあとから、セラが危なっかしい足取りで追いかける。慣れない丈長のドレスにでこぼことした石畳で足を取られそうになりながも、懸命についてくる足音がする。
(全く・・・・)
こうして一段落もついたし、明日になればリュウガが海図の情報も持ってくるであろう。だが、シンの心はもやもやとしていて浮かない。
レナの関心がセラに向けられるのは、朝会った時に何となく感じた。だがここまでだとは、シンは思っていなかった。姿が見当たらないとリュウガにセラたちのことを聞いた時は、なぜ止めなかったのかと、思わず船長に怒鳴りつけたい衝動にかられた。
女の嫉妬が時にものすごく恐ろしいのを、シンはよく知っている。
しかしレナはそんなこととは無縁で、シンが知る中では聡明な女性であり、客層の広い彼女の情報はシリウスにとって有益なものばかりだった。
何故か彼女は自分を好んでいるらしく、かと言って独占欲をむき出しにしたりはしないため、シンも好感を持っていた。だから油断してしまったのだ。
幸い、レナに悪意はなかったためセラは無事であったが、あの時は珍しく背筋がひやりとした。
それに、シンがイライラする原因は、その危険をセラが自覚していないことにもある。どうしてこんなに危機感がないのかと、頭を抱えたくなる。
そんなシンの内情などお構いなしに、後ろのセラが突然声をあげた。
「ああ!」
「こんどはなんだ!?」
「ドレス、このまま着て来ちゃいました・・・・!」
いきなり大声を出すから何事かと思えば、今度はこれだ。心配する点が完全にずれている。
「・・・・もらっておけばいいだろう」
「でも、高そうですよ」
「今から返しに行ったって、迷惑なだけだ」
「・・・・ですよね・・・・」
それよりも、いまシンが言わずにはいられないのは、
「男に囲まれて、ずいぶん楽しそうだったな?」
嫌味たっぷりに言ってやると、セラは驚いたように声をあげた。
「え!?違いますよ!」
「そうか?ずいぶん盛り上がっていたようだったが」
「そ、それは誤解です!あんまり皆が褒めすぎるので、どうしたらいいか困ってたんです!」
どうせ、そんなことだろうとは思った。今も眉尻を下げていう彼女をみると、きっと相当に焦っていたのだろう。セラに悪気はないのははなからわかっているが、自分より先にこの姿を見た男たちが忌々しい。
「ふん、この国の男は、女を見たら口説かずにはいられないような連中ばかりだからな。
世辞をいわれたからと言って、あまりうかれるぎるなよ」
「わかってますよ・・・・」
シンの言葉に、しょんぼりとしたセラの返事が返ってくる。
「なんだ、不服そうだな?」
「そんなことないですよー」
「・・・・」
珍しく投げやりな声音に、シンは足を止めて振り返った。
「なんですか?」
「・・・・おまえ、酒の飲み過ぎだ」
「そうでしょうか?」
ふくれたセラの顔をランプの光でよく見てみるが、暗くて分かりにくい。しかし普段の彼女と違う反応から考えると、思った以上にアルコールが回っているのだろう。緊張の糸が切れたせいもあるかもしれない。とすると、危なっかしい足取りは石畳のせいばかりではなく、軽く千鳥足になっているのか。
(ハヤテといい船長といい、あいつらめ)
ついでに、一緒にいたくせに止めなかったソウシにむけても軽く舌打ちすると、シンはセラの手を取って歩きだした。
「!?」
珍しいシンの行動に、驚きで目を見張るセラ。
「・・・・なんだ、いやなのか?」
「いえ、嬉しいです」
だがシンが問うと、すぐに満面の笑みに変わる。
少し目を細めて、幸せそうに微笑むセラの笑顔に下からまともに見上げられて、その普段以上に素直な反応に、今度はシンの方がくらりと来た。酔いのせいで照れや遠慮がいつもより後方にあるらしく、溢れる喜びが隠すことなく、すべてシンに向けられる。
今が暗くて良かったと、心底幸せそうに微笑むセラを横目に、シンは思った。
俺は俺なりに、こいつを大切にしている
先ほど言いかけた言葉の続きは、こうであった。もっと大事にしろというレナに対して言い返す言葉だったが、こんなこと他人に言われる覚えもないと、言いかけた言葉を飲み込んだ。
手放す気などあるはずがない。セラを一喜一憂させるのも、この笑顔が向けられるのも、自分だけでよい。絶対に、誰にも渡さない。
セラがシンに見て欲しくて着飾ったことは、明らかだった。期待した言葉もないので、がっかりしたのだろう。
口にはしないが、こんなことせずとも、シンはいつもセラに惹かれている。その上今のこのいでたちは、普段なら隠れているほっそりとした肩がむき出しで、せめてもと視界から追い出して、必死に暴走しそうになる自分を抑えているところであると言うのに。まさかレナも、自分がこの少女に手すら出せていないとは思っていなかっただろう。
「手をつないだくらいで、はしゃぎ過ぎだろ」
「ふふ、だってシンさん、普段はこういうことしてくれないじゃないですか」
「だったら、お前から手をつなげばいい」
「嫌じゃないんですか?」
「そんなことを言った覚えはない」
楽しそうに歩くセラを見て、シンもわずかに口元をを緩めた。
とにかく、戻り次第即刻着替えさせなくてはと心に決めて、今回の件は許してやることにする。酔ったセラを相手にどこまで理性をもたせられるかはわかないが、勢いでセラの初めてを奪ってしまうことはしたくない。
さて、こいつを寝かしつけて、これから朝までどうやってやり過ごそうか。
甘い悩みに、夜道の中ひそかに苦笑するシンの姿があった。
最後の一文が違和感です。とりあえずupしたけど、後で書き直すか・・・・な
実は無駄に、レナ視線とか書いてたりしますが、upするかもしれません(笑)
何気にみんなの席換えもしてます。一緒にいたのは当初ナギだったのですが、ナギなら絶対止めるだろうと思い、ソウシに変更。
”あともう一言”どころか、二言も三言も足りないけどw
シンって・・・・・・かわいいですよね(*´∀`*)