2018.10
3度目の前庭疾患発症

あまりにも繰り返すので、何か特別な原因があるのではないかと疑い、
札幌にある耳の専門の獣医師のところに連れていき意見を聞いた。
前庭疾患は耳の奥の平衡感覚をつかさどる部分に炎症が起きるもので
耳の中の炎症が原因となることもあると知ったためだった。
弱い麻酔をかけて耳の中を診察してもらい、軽く洗浄などしてもらったが、内耳の炎症は見当たらなかった。
立たせてみても、頭を回転させようとして倒れてしまう。
脚や手にまだまだ力はありそうなのに、立てない、平衡感覚がとれない。
軽量の車椅子を購入し、乗せてみたが片方に身体をひねって行くのでバランスがとれずかわいそうでやめた。
フクはずっともがいていた。
そのため毛が摩擦で薄れ皮膚が赤くなりかけたりした。

それでもフクは朝夕の2回、必ず外に出てハーネスで少し持ち上げながら進むと、ぎこちない動きでも一生懸命手足で歩き、排泄もできた。

雪道でもこの赤いハーネスで倒れないように斜めに少し引き上げながら、フクが手足で前に進めるように。
靴の裏にはすべらないように樹脂のスパイクを取り付けた。

また厳しい冬を乗り越えることができた。


この頃はすべてフクのサポートに手をとられていたが、ハルは大人しく全く手がかからなかった。遊んでやることはできなかったがハルもわかっていたようだ。
好物の匂いがすると、このように顔をあげるから、かわいくて、可愛くて
老犬がこんなに可愛いとは思っても見なかった。
嫁さんもいろんなツボを調べては鍼灸を試してくれた。

毎日目が回り、もがいているため体力を奪われていく感じがした。

フク、すべての苦しさから解き放たれ、虹の橋をわたる。
10日ほど前から食欲がなくなり、シリンジで流動食を飲ませるようにしていたが、とうとう飲み込まなくなった。
病院で毎日点滴をしてもらうが、先生から「フクちゃんはきっと何かを決意したんだと思いますよ!」
と優しく言われ、意味を悟った。
立てなくなってから、夜中はいつも嫁さんが抱っこして寝ていたので、その晩も嫁さんと一緒に布団に入ると、その腕の中で静かに息をとめた。
ハルも元気を失ったように見えた。

フクは、本当に柴犬らしい柴犬だっと思う。
福島でどのように生まれ、どのような人に愛されて育ったのだろう。
自分たちのもとに来て、約4年。
どうだったかな。
2024.5月
フクいなくなって時間はあいてしまったが、故郷の石川県に帰省した際、帰りに福島県へ行って、フクがどのように保護されたのか調べてみようということになった。
2024.5.16
福島へ
フクの譲渡で覚え書きを交わした「さいごまで家族の会」の方に連絡をとることができ、フクが保護された日時、エリア、担当保健所から同会にわたった経緯などとても親切に詳しく教えていただいた。
突然連絡をして、もう10年近く前の事だったが、資料をいろいろ調べてくれたのだ。
何よりフクのルーツに触れたいという僕たちの気持ちをすぐに理解共感してくれたのには感激だった。動物を愛する人として通じる点だったのかもしれない。
今回はスケジュールの関係で、フクが保護された会津若松の街に立ち寄れなかったが、来年また帰省の際に会津若松のフクが保護されたエリアを歩いてみたいと思っている。



