昔は繊細で儚げな少年だったと思うんですよ。
それが旅を繰り返すうちに
お腹を壊すことも滅多にないし
知らない人の後についていっても
病気になったり、殺されないんだ。
(ダメ、絶対。)
どっかで自分の強さを過信してたのかも。

今回の旅先を離れる日
深夜バスは2時間来ないし
しかも乗り場のバス会社には、
事務所の人は誰ひとりいないし!
なんの説明も謝罪もない
(# ゚Д゚) ムッカー
乗り込んだバスは
行きと違ってトイレ休憩もないし
揺れまくるし、
目的地のバンガロールについたときは
車酔いで気分が悪くなってたの。
「あぁ、髪の毛、顔を洗いたい」
その前に、バスの遅れで
飛行機の時間がヤバい…
急がなくちゃ…

そんな負のオーラを出してる時に
言葉巧みに寄って来るのは、
やっぱり悪いインド人

まぁ、でも相場の倍くらいなら
払ってもいいや、早く空港行かなきゃ!

OKしたんですよ。
そしたら、そいつも倍の値段で
手を打っときゃいいのに欲が垂れ流し。

遠回りしたうえに、「マイフレンド」って
別の男が待ってたタクシーに
乗り換えろとか言い出して
その「フレンド」にも金を払えというし
しまいには、止まったガソリンスタンドで
「ガソリン代を払え」って。


ハァ?はぁーーーー?!
(ノ`Д´)ノ彡┻━┻

「ここどこだ?」の不安より
自分の中で「こいつらの欲に
飲み込まれる!
「NOっーーーーーー!!」

プチーーーンとキレて
車から飛び降りたよ。
εε=ヽ( `Д´)ノ ウワァァァン


ちょうど走ってたリキシャーに
飛び乗って逃げようとすると
車で追いかけてくる悪者ふたり組。
カーチェイスのように
並行しては、わめきたててきて
ついに、乗ってるリキシャーの前に
車を割り込んできて
無理矢理止めてきたのだ。

「Σ(||゚Д゚)ヒィィィィ拉致される!!」と
「NOっーーーーーー!!」
「バーーーーーカっ!!!(# ゚Д゚)ダマレ!!」と
あらん限りの大声で叫ぶ僕。

そしたら、そのリキシャーの運転手(ハナ肇似)が
僕をかばってくれて、走り出してくれたの。
それでも追いかけてくる奴ら。
(追いかけてくるヒマがあったら
ほかの客を探せばいいのに!)
そしたら、バス停でハナ肇が
いきなし停まり、「な、なに??」
(正直、まさか引き渡すつもりじゃ?と
疑心暗鬼で怖くなったけど)
「空港行きのバスが来たら
教えるから、それまで中に隠れてろ。
バスに乗り込めば、あいつらも来ない」
と。
で、無事、空港バスが来て
空港にたどり着いたんだけど
あのリキシャーのハナ肇おじさんに
僕は、ちゃんとお礼言ったかな?

「サンキューサンキューソーマッチ」って
手をつかんで、メーターの正規の金額より
多めに渡した気がするけど
あまりの怖さに、
「あなたがいて、どんなに助かったか」
ちゃんと言えてたのか自信がない。

あぁ、ありがとうございます。
(ってここに書いても仕方ないけど)

そうだよ、これがインドだよ。
気を抜いてちゃいけないんだ。


いや、この何日間
あまりにも、優しさに包まれて
いい人しかいない町にいたから

危険への防衛本能が疎かになっていた。
そうだよ、「インドで一番素晴しい町」
「何日も、ずっといたかった」ていう
多くの旅行者のブログを読んで
この町に来ること決めたんだ。
そして、実際に、ほかのインドのどことも違う
いや、世界の中でもダントツで良い町なんでは?
もしかして、あれは全部夢で
桃源郷だったのでは?って町

「ハンピ」
新年はそんなハッピーなハンピのことで
はじめたいと思います。