[由来]

日本人の父とアメリカ人の母を持ち、「屁理屈も理屈のうち」という言葉を座右の銘とするハーフの男『天野ジャック(通称アマノジャク)』が齢60を過ぎたころ、ハーフとしては我が国初となる内閣総理大臣に就任。幼少の頃から極度のへそ曲がりとして知られた彼は、世を拗ねた捻くれ者ならではの屁理屈を駆使して並み居る政敵たちを国会答弁の場で論破したほか、その政権運営のあらゆる場面で思いつく限りの多彩な屁理屈を用いたため、当然の帰結として「屁理屈内閣」の愛称を拝領することとなった。

 

[足跡]

普段の国会などの論戦の場でも、このような“屁理屈マシーン”ともいえる総理を相手にしなければならない野党議員たちは、この内閣を「独裁政権」にかけて、関わると面倒という意味の『メンドクサイ政権』と揶揄するのであった。そんな「屁理屈内閣」総理が在職中に披露した代表的な屁理屈といえば、野党議員から少子化問題への対応を迫られた際に「諸君は物事の悪い面を見すぎ!少子化なんて子供が減るんだから、ディズニーランドとか待ち時間なしで乗り物乗り放題じゃん!」というものや、やはり野党議員に、もっと国民の希望を叶えるような政策を実行することをたしなめられた際の「じゃあー、あーなーたはー、国民が「死ね」って言ったら死ぬんですかー!」というものが挙げられるだろう。こうして見ると、このような屁理屈ばかりこねている総理大臣など国民の反感を買いそうなものだが、実はこの男の政権運営能力は意外と高く、そのことになんとなく気づいている国民たちからは一定の評価を得ていたのだった。こうして高水準の支持率をキープしたまま長期政権化の道を辿るかに見えた「屁理屈内閣」だったが、総理が責任者として進めてきた経済再生プロジェクトが大失敗して巨額の損失が発生すると、情勢は一変。その責任をとる意味で野党などから辞任を迫られた総理は「今のは悪い見本でした!じゃあ、次は良い見本を見せましょう!」得意の屁理屈で切りぬけようとしたが時すでに遅く、失意の中で総理の座を退くという、終わってみれば実にあっけない幕切れを迎えることとなった