[由来]

普段から「寝てるとイライラする!」と豪語するほど活力に満ちあふれた一人の衆議院議員が、その横溢するエレルギーと無尽蔵のスタミナ&人間力を駆使して難なく内閣総理大臣の座をゲット。このような総理本人のバイタリティーあふれる様子に加え、太陽光や風力、波力、地熱からバイオマスに至るまで、ありとあらゆる再生可能エネルギーの開発・普及に国家の総力を上げて取り組んだことから「エネルギッシュ内閣」の名を欲しいままにするのだった。

 

[足跡]

就任後の総理は言うまでもなく精力的に政権運営を進める一方で国会議事堂内の議員席の下に発電機付き改造エアロバイクを設置すると、着席した議員全員にこれを漕がせることで議事堂内の照明用の電気を発電することを強要するのだった。まさに暴挙といえるこの前代未聞の強制人力発電だが、そこには普段何も考えずに浪費しているエネルギーのありがたみを議員たち自身が実感することで、それぞれがより前向きにエネルギー政策に取り組む姿勢を持って欲しいという総理の深い想いが込められていた。また、火力や原子力、先述した再生可能エネルギーに続く次世代エネルギーの研究を政権のライフワークと定め、その延長として外からのエネルギー供給なしで半永久的に動き続けるという、いわゆる「永久機関」の開発にのめり込んだが、この頃から徐々に心身のバランスを崩しはじめ、閣僚や周辺の関係者たちから「総理も“永久機関”の話さえしなければ良い人なんだけどね〜」などと煙たがられる存在となっていった。こうしてすっかり一時の求心力を失った「エネルギッシュ内閣」総理は辞職を余儀なくされたが、その最後の姿はさながら大きすぎるエネルギーを制御しきれずに暴走して崩壊する巨大な発電所に重なったという。