[由来]

国家予算について論じられる際、よく話題にのぼる「埋蔵金」の問題があるが、特別会計や剰余金を意味する例えとしての「埋蔵金」ではなく、かねてから存在がウワサされる「徳川幕府の埋蔵金」などの“リアル埋蔵金”政府の情報力を駆使して発見・発掘し、これを国家の運営資金に加えようという前代未聞の内閣が出現。これに対し、予算不足といえば脊髄反射的に国債を発行することを繰り返してきた従来の政府のやり方に諦め気味だった国民は、このロマンあふれる新内閣に「ガリンペイロ内閣(ガリンペイロ=砂金やダイヤモンドの採掘で一攫千金を狙う南米のトレジャーハンター)の愛称を与え、熱い期待を寄せるのであった。

 

[足跡]

こうして国民の視線が注がれる中、元税理士の肩書きを持ち、小学生の頃からお小遣い帳を付けることを欠かさなかったという倹約家の総理は財宝探しと併行して徹底した財政の引き締めを実施。また、有識者や財宝探しの専門家を集めて「リアル埋蔵金発掘実現会議」を設立すると、自ら先頭に立ってこのプロジェクトの推進に乗り出した。その後、紆余曲折を経て、財宝発見のカギが長年財宝を守ってきた一族の末裔である現財務大臣のヘアスタイルに隠されていることを遂につきとめる(大臣のバーコードヘアをスキャンすると、財宝の在処を示す地図が表示される仕掛け)。しかし、江戸時代より財宝を守ってきた大臣一族の時空を超えた想いを尊重し、財宝の件はきっぱり諦めるという粋な決意を固めた総理は、集まった大臣たちに対して「結局財宝は見つからなかったが、ワシにとってはお前らこそが最高の財宝であり、財産だ!」と宣言すると、感極まった大臣たちと号泣しながらの抱擁を交わすという熱き男たちのドラマを展開せしめるのであった。