[由来]

総理大臣と閣僚たちに異常なまでにうっかりミスや失言が多いことで知られたその内閣だったが、肝心のミス自体は単なる勘違いなどによるもので、特に悪意などは感じられないものがほとんどであった。また、ミスを犯した際も自分たちの過失を素直に認め、時には茶目っ気たっぷりに舌を出す様子がたいへん愛らしくもあったため、国民から「てへぺろ内閣」の愛称と共に長く愛される結果となった。

 

[足跡]

ちなみに総理や閣僚たちの“やらかし”の例をあげると、「国会での答弁の際、用意された答弁書と間違えて奥さんに頼まれた買物メモを読み上げちゃった」「アメリカ大統領と親交を深めるためのゴルフコンペの最中、総理のミスショットが大統領の口の中にホールインワン」「外相会談のためニュージーランドのオークランドに行こうとした外務大臣が、誤って世田谷区の“オークラランド(ショッピング&レジャー施設)”に行っちゃった」などがある。しかし、いずれのケースでもミスを犯した総理や閣僚たちは権力の最高峰ともいえる立場にありながら少しも偉ぶったり開き直ったりすることもなく、誠意の感じられる態度で国民に対して速やかに許しを乞うのだった。こうしてこの「てへぺろ内閣」は、人間として大切な姿勢を明確なかたちで示したことが国民に評価され、一般企業の危機管理セクションなどにも大いに参考にされたという。