[由来]

元プロ野球選手の総理を筆頭に、閣僚全員が野球経験者で構成された異色の内閣。「人生と政治の基本はすべて野球から学んだ」とうそぶく総理は、国政のあらゆる場面を野球のプレーにたとえて語りがちな男であった。尚、「外角高め内閣」の愛称は、総理や閣僚たちの安定感のある政治手腕が、勝負所で直球ど真ん中だけでなく、あえて外角高めに球を散らすような老獪なピッチャーの投球を想起させたことに由来している。

 

[足跡]

政権発足と共に内閣のオリジナルユニフォームを導入した総理はスーツ代わりにこれを着用すると、地方遊説などを積極的に行うのだった。また、閣議の開始時間ギリギリに官邸に滑り込む「スライディング登庁」や、新法案を集中的に立案する「炎の法案100本ノック」など野球由来のパフォーマンスを取り入れた、いわゆる“魅せる政治”を展開。さらに国会本会議で野党に対して「キョーサンビビってる、ヘイヘイヘイ!」というような少年野球風のヤジを飛ばすほか、各国首脳が来日した際には官邸前でキャッチボールしてからリラックスムードで会談に突入する「キャッチボール外交」も注目を集め、記録的な長期安定政権を築くこととなった。