[由来]

国会本会議中の議員の「いねむり」がよく話題になるが、この「いねむり内閣」は、ある意味この問題を逆手に取った内閣といえよう。常日頃から「寝る子と国家は育つ」との独特の持論を主張してきた総理が先頭に立ち、乳幼児から高齢者まで全国民の睡眠の質を向上させるための施策を展開。睡眠時間などが軽視されがちな現代にこの“睡眠至上主義”が新鮮に受け取られたのか、国民から親しみを込めてこの愛称で呼ばれることとなった。

 

[足跡]

政権奪取後、総理は悲願とも言える新法案「包括的小寝推進法案(通称シエスタ法案)」の成立を実現。この法案は各省庁、民間企業を問わず、あらゆる職場における昼食後の小寝(こね=10〜15分ほどの短い昼寝)を義務づけるもので、これにより社会全体の生産性アップを狙ったものだったが、これが見事に的中。法案が成立された年度のGDP3%アップという好結果をもたらした。この朗報を総理に急ぎ伝えようと秘書官が執務室に飛び込むと、当の総理はナイトキャップ姿でソファに横たわり、高いびきの夢の中…。この有様を目の当たりにして狼狽した秘書官の「そうり〜!」という絶叫が真昼の官邸に響き渡った、との関係者の証言が残されている。