実は僕、
演技の講師なんかをやらせてもらってます。
そのプロダクションに入って来た若い子達を指導してます。
学校ではないので、決まった生徒がいつも居る訳ではなく、毎回バラバラです。
なので、覚えてる人も居れば、覚えてない人も居ます。
それは単純に、長く居る人と、今入って来たばかりの人との差とかでもあります。
ある生徒が、でかい舞台に合格しました。
それを機に東京に進出すると言うのです。
もう大阪を離れるからと、事務所に手紙を預けて旅立ったそうです。
とても温かい内容の手紙を受け取りました。
失礼ですが、この人のことは最初、名前だけでは思い出せませんでした。
そんな人でも、僕のレッスンで何かを感じて、手紙を書こうと思えるくらいの存在だったのかと思うと嬉しくなりました。
今ではすっかり思い出しています。
向こうでも精一杯頑張って欲しいと思います。
こんな嬉しい旅立ちがあったかと思うと、
悲しい旅立ちもありました。
ある生徒が、亡くなりました。
この子は、僕の舞台を毎回観に来てくれていたので、さすがに覚えてる子でした。
不器用だったので、どうしたものかと思っていた子でした。
でも、素直で真面目で明るくて。
そんな子が、旅立ってしまいました。
昨夜、お通夜に行って来ました。
若すぎる死を恨んで、罵って、悔んで帰って来ました。
新しい舞台も決まってました。
デートの日取りも決まってました。
楽しい未来が待っていたはずなんです。
それなのに…!
お前の分まで、絶対楽しい人生にしたるからな。
ほんで早く行ってしもた事を後悔さしたる。
そやからどうぞ
…安らかにお眠りください
