何らかの原因で歯を失った場合、失った歯を補う方法としては、義歯(入れ歯)、ブリッジ、インプラントのいずれかの方法により
治療を行うことになります。
保険治療の適応となるのは義歯とブリッジです。
下記が義歯です。
喪失した歯の前後に金属の金具を引っ掛けて、取り外し式の歯を入れる治療法です。
見た目上は歯があるように見えますが、義歯での咀嚼効率はもともとの自分の歯の四分の一以下とも言われています。
入れ歯という名称が浸透していますが、技手や義足と同類の義歯と呼ばれます。
入れ歯を作れば誰でも元々歯があったときのように何でも食べられる と思っている患者さんが結構多いのですが、
はっきり言いましてそんなに万能なものではありません。
顎の骨の幅や、残っている歯の丈夫さ、かみ合わせなど一人一人状況が異なるため、義歯がうまく機能する方もいれば、
なかなか難しい人もいらっしゃいます。
ここで言っておきたいのが、入れ歯を作って完成するまでは、歯科医師の作業であり治療ではありません。
本当の治療は、実際に患者さんの口腔内に装着してからなのです。
義歯は見た目の回復もありますが、歯を失ったことによるり低下した咀嚼機能を回復させるための道具です。
そのため、実際に口腔内に装着し食事することが咀嚼訓練というリハビリになるわけです。
食事の際に痛みがあり噛めない場合は、我々歯科医師が痛まないように調整し、また使っていただく。
この繰り返しが治療として必要になります。
患者さんには入れ歯という言葉が浸透していると思いますが、義歯という言葉とその意味合いを伝えていき、
理解をしていただいた上で一緒にリハビリをがんばっていくことが大切です!