「義に背けば勝っても勝ちではなく、義を貫けば負けても負けではない」
江戸時代初期の大名井伊直孝の名言である。
徳川四天王の1人、井伊直政の子で、徳川氏の譜代大名筆頭となった井伊家の礎を築いた人物である。
井伊家は35万石を有する大大名となったが領地は京都に接する彦根であり、西国大名に対するにらみを利かせていた。
井伊直孝は大老に就任し、名実ともに、江戸時代初期において徳川幕府の盤石な態勢を築いた。
さて、冒頭の言葉に戻りたい。
義を大切にする、その強い意志が現れている。
義に厚い人だったのだろう。
だからこそ、徳川秀忠はじめ将軍家の絶大な信頼を寄せたのだろう。
日本人は、義理人情が好きだ。
好きという表現は適当ではないだろう。
好きというよりも・・・、いや、この議論はやめよう。
この人のため、世のため、人のため、その思いを大切にしたい。