市立中学校の生徒がいじめにあって、自殺未遂を図った。幸いにして命を取り止めたが、生徒の父兄は市の調査が不十分であるとして、外部の弁護士から構成する第三者委員会の設置を要求した。

 

 市の担当者は市長に第三者委員会の設置についてレクした。

「いい弁護士はいるのか?」

 担当者はA弁護士とB弁護士の名前を挙げた。

 他の自治体での実績もあり、適任だと言う。

「A弁護士とB弁護士はダメだ。二人とも、SMクラブに通って女王様にいじめられて悦んでる人間だ。いじめ問題の調査は無理だな」

 担当者は市長の暴言と思い、スマホで音声を録音した。

 

 担当者はA弁護士とB弁護士に録音した内容を聞かせた。

「我々は辞退させていただきます」