明日の自分にひとこと

 

「表には桜を、裏には栗を」

 

 戦国武将の加藤清正の名言である。

 

 清正は、自ら建立した寺院には必ず、表側に桜を、裏側に栗を植えさせたという。

 これは、桜は人々を楽しませるためで、栗は万が一のときの非常食とするためであった。

 

 風流でありながら、いざというときの備えを忘れない。

 すばらしい、のひと言に尽きる。

 

 熊本地震前の熊本城

 

 清正といえば城造りの名人として知られ、家康の依頼で名古屋城の築城にも参加している。

「尾張名古屋は城で持つ」と言われるが、名古屋の代名詞である。

 また、熊本城は城づくりの名人を天下に知らせた名城である。

 加藤家は清正の子忠広の時代に改易となり、熊本城は細川氏が城主となった。

 明治維新後の西南戦争で新兵器を駆使した西郷軍の猛攻でも熊本城は落城しなかった。城づくりの名人の清正の設計の確かさが実証された。

 

 令和の時代に入り、熊本地震で、熊本城の石垣が崩れたが、天守閣は崩れることはなかった。これも、城づくりの名人の清正の為せる技と言えよう。

 

 いざ、というときに備える。

 一方で、ゆとりも持ちたい。

 戦国の世が終わった。

 平和を謳歌したい気持ちとともに、やはり武士として、備えを怠ってはならない。そんなメッセージを感じる。

 

 仕事においても、人生においても、学びたい逸話である。

 

 

 

 

 

 

 

 

同じネタで投稿する

 

他の投稿ネタを確認する