息子が生まれた。

 将来、二宮尊徳のように、勤勉家で立派な人間になってほしいとの願いをこめて、『尊徳(そんとく)』と名付けた。

 妻は名前負けすると反対したが、私は大丈夫と太鼓判を押した。

 

 息子は大人になり、立派に成長したが、得をするか、

 損をするかで行動していて『損得』と揶揄されていた。