「夢を夢とするなかれ」
燃える男と言われた星野仙一さんの言葉である。
星野仙一さんが楽天の監督をされていたとき、当時、将来を有望視された神奈川県の桐光学園の松井裕樹投手を指名した。
「外れたら外れたでいいじゃないか。(競合覚悟で)思い切って勝負しよう」と星野監督は話していたが、交渉権獲得の瞬間、満面の笑みを見せた。
喜びはひとしおで、ドラフト会議後に、福田功スカウト部副部長らが桐光学園を訪れたが、「夢を夢とするなかれ」という星野仙一さんの直筆メッセージが書かれた当たりクジを松井裕樹投手に手渡したという。
星野仙一さんといえば、「夢」。
厳しすぎる指導者だったようで、特に、中日ドラゴンズ時代に指導された選手たちは星野仙一さんの懐かしい逸話を話されるが、その厳しさは半端じゃなかった。
でも、その裏には、優しさがあり、一緒に、夢に向かっていこうとの思いがあっただろう。
私にも、夢がある。
ずっと、夢のまま。実現しそうにない夢である。
でも、ずっと、夢を見ている。
そのためか、寝ているとき、夢をよく見る。
夢がある限り、人生を前向きに生きていける。
そして、まだまだ死ねないと、生きる力となる。
夢のままで終わるかもしれないが、それもときの運だろうし、人生の最後の瞬間まで、夢を追い続けたい。