ロシアの反体制派指導者のナワヌルイ氏が、北極圏近くの極寒の地にある悪名高いシベリアのヤマロ・ネネツ自治管区第3刑務所の屋外で長時間過ごしていたときに、突然死したという。
遺体には痣の跡があったというが、母親に遺体の引渡しをずっと拒んでいたのは痣が消えてなくなるのを待っていたからとも言われている。
ナワヌルイ氏の死について、プーチン大統領の指示による暗殺、プーチン大統領へ忖度した人間による殺害など、憶測を呼んでいるが、いまだ死の真相は明白になっていない。
有力な説としては、極寒の地で長時間、屋外に放り出されたナワヌルイ氏の心臓部分めがけて、何者かがパンチしたことによる突然死ではないかと推測されている。
これは、ロシアのKGBがよく用いる手法と言われているが、殺害の痕跡を残すことなく、自然死に見せかけることができるという。
ナワヌルイ氏の遺体には痣があったとの救急隊員の証言もあり、この証言はショック死させたという推測を裏付けるものとなっている。
ロシアの大統領選選挙が近いうちに行われるが、大統領選に出馬したい有力な候補はすべて排除され、選挙前から、プーチン大統領の再選は間違いなしと言われている。
選挙とは名ばかりで、もしも、プーチン大統領に投票しなければ、大変な目に遭うかもしれないし、開かれた民主的な選挙とはいいがたい。
ナワヌルイ氏の妻ユリアさんは、亡き夫の意思を継いで、戦う意向を表明している。
すばらしいことだけど、本当に、命がけである。
ロシア国内でも、反プーチンの動きが高まれば、ウクライナ戦争は停戦に向けて動いていくだろうし、ぜひそう望みたいが、残念ながら、あまりにも権力基盤が強固であり、崩れる兆しはない。
ロシアにいくら制裁を科しても、自然資源は豊富にあるから、効果があるのか、わからない。
最初は、効果がある、ロシアは大変なことになると指摘されていたが、現実はそうではない。
豊かな資源があることで、ロシアは国として成り立っており、国民もウクライナ侵攻前と同じ生活ができるのだから、不満も表ざたにならないのだろう。
ナワヌルイ氏はもしも自分が亡くなったときは、「諦めるな」と言われたという。
自由と民主主義を勝ち取り、平和をもたらすため、ロシア国内で、 新たな動きを期待したい。
戦争で幸せはもたらされない。
平和だから、幸せなのだから。
命が尽きるまでプーチン政権と戦い、悲しい死を遂げたナワヌルイ氏の心よりご冥福をお祈りしたい。