今日のひとことブログ

 


 昭和初期に建てられた防火構造に該当しない木造住宅が密集していたから、火災が広がった。
 平成28年12月22日に糸魚川市で発生した大規模火災でそう分析されている。
 焼損棟数は147棟(全焼120棟、半焼5棟、部分焼22棟)、焼損床面積は30,213.45m²にも及んだが、今回、石川県輪島市でも、能登半島地震の発生により大規模火災が発生した。

 私は専門的なことはわからないが、建築基準法の改正後に造られた木造の建物は準耐火構造、耐震性などの点で厳しい制限があるが、改正以前に造られた木造の建物はそういった制限がないから、地震や火事が起きたときは壊れやすく燃えやすいようだ。
 こうした大規模火災の発生で、木造の建物建築に対する、ある意味、風評被害が起きるとしたら残念である。

 江戸の町は火事が多かった。建物が密集していたし、延焼を防ぐために、火が回る前に隣の建物を壊すこともあったという。
 明暦の大火では江戸城天守閣も火事で焼失した。火事の怖さを思い知る逸話である。

 木造の建物にはほっとした安らぎを感じる。私の自宅も木造の建物だが、家の中の柱や梁を見ると、心が和む。木を見ていると、自然の安らぎを感じる。



 

 都市部は木々が少ない。公園の中にある木々や木製の遊具、道路沿いの植栽など、ごく限られた場所にだけ緑がある。
 だが、木造の建物はそれ自体で木々が存在している。木が息をしている。都会の中で、自然を感じることができる。
 確かに、木は火事には弱いかもしれない。だが、一方で木から自然の息吹を感じることができる。



 

 名古屋城の天守閣が木造で復元化される計画がある。
 現在、本丸御殿の復元化がされているが、天守閣の復元は一大プロジェクトである。賛否両論あるようだが、私はぜひ実現してほしいと思う。
 
 自然に育てられた木で建物を造り、そこに住む。
 自然の中に住むことができる。
 木造建築物が今、大いに注目されている。
 自然を大切にする機運の一つかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

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