春来草自生(はるきたらば くさおのずからしょうず)

 

 春が来れば、草は自然と芽を出します。その時を早めることや遅らせることは、誰にもできないのです。

 何かを達成しようとしている時、なかなか成果が出ず、自分の努力が足りないのではと落ち込むこともあるでしょう。しかしそれは、まだ必要な準備が整っていないだけのこと。春の草が冬に芽吹いたとしても、厳しい寒さに枯れてしまうように、焦って先へ進もうとしても、機が熟していなければうまくいかないのです。その時を信じて、今できることを一生懸命やればいいのです。

(出典:「ニャンか、しあわせ 今日をごきげんに過ごす【禅の言葉】」(リベラル社発行/星雲社発売))

 

 

 春になると、暖かくなる。それは、あたりまえのことだ。

 春が近づき、暖かくなると、もうすぐ春だなと思うが、確信的に春だと思うのは、3月中旬から下旬あたりか。もちろん、北海道など、寒い地域はまだ冬かもしれないが・・・。

 

 慌てることはない。どの地域でもいずれ春が訪れる。

 そして、しばらくすると、夏になり、夏が終わって秋となり、秋が終わり、冬となる。

 そして、再び春を迎える。これは、変わらぬ自然の摂理である。

 

 春になると、花が咲く。花は花を咲かせる。

 暖かくなった頃合いを見て、花を咲かせる。

 誰の指示でもない。自分の意志である。意志でもないかもしれない。すべて自然の摂理である。

 

 自然に従えばいい、間違いはない。

 

*このエッセイを書くにあたり、「ニャンか、しあわせ 今日をごきげんに過ごす【禅の言葉】」(リベラル社発行/星雲社発売)を参考にさせていただきました。ありがとうございました。

 

 毛利純一郎