『花の咲く木になるよりも大地に根をはる草になれ』。
小説家の水上勉氏の言葉である。
花を咲かせる木は美しくいて、そして、目立つ。
一方で、大地に根をはる草は地味な存在。踏まれて傷つく。
どうせなら花を咲かせる木がいい。みんなにちやほされるから。
草はいつも踏まれる。存在すら、忘れ去られている。
でも、花の咲く木になるよりも大地に根をはる草になれ、という。
それは、なんとなくわかる。
『雑草魂』。元読売巨人軍のエースで、メジャーリーグでも活躍された上原浩治さんの座右の銘として知られている。
雑草のように、いつも踏まれる、どんな厳しい環境にあっても立ち上がる、不撓不屈の精神。
言葉で表すのは簡単だが、それを人生として実現するのは並大抵のことではない。
私は、こつこつと努力することが好きだ。
努力こそ、美しい。努力した人が報われる社会、組織であってほしい。正直者がバカを見ては、誰も正直に生きようとしなくなる。
『花の咲く木になるよりも大地に根をはる草になれ』
雑草のようにたくましい存在でありたい。