BS12で、放浪画家の山下清さんを主人公に描いた「裸の大将放浪記」が再放送されている。
山下清さんを演じるのは、芦屋雁之助さんである。
子どもの頃、「裸の大将」をよくテレビで観た。
私は、人のものまねをすることが得意?だが、芦屋雁之助さんの山下清さんのものまねをかつて、ではあるが、人前でよくした。自分では似ていると思っているが・・・。
ものまねをするときは、その人になりきる必要がある。
どうやって、その人になりきるか。
あまり深く考えたことはないが、話し方だけでなく、態度や言動もまねをすると、その人になりきることができる。
身振り手振りも交えて、同じように話すと、自然になりきることができる。
もちろん、相当、恥ずかしいことであるが・・・。
放浪画家と呼ばれ、数多くの名作を描かれた方だが、心が本当に純粋で汚れがない方だったと思う。
描かれた絵を見ていると、その場の光景がもちろん目に浮かぶが、そこにいる人々の心も映し出しているように感じる。
細かい部分まで正確に描写されている。
基本的に、その土地で絵を描くことはなく、帰ってから、記憶を紐解き描かれたと聞くが、その場で描いたような臨場感があふれている。
すばらしい絵に感動もするが、やはり、山下清さんの優しい人柄に癒される。
芦屋雁之助さんは本当に見事に演じられている。
芦屋雁之助さん=山下清さん、というイメージが、私の中では定着している。
その後、ドランク塚地さんが山下清さんを演じる新しい「裸の大将」が制作されたが、ドランク塚地さんの優しくて、ほのぼのとした雰囲気が、山下清さんにぴったりである。
役者さんにとって、当たり役がある。
その当たり役を見ると、ほっとしたものを感じる。
おそらく、あまりにもハマっているから、役とその俳優さんが同化していて、区別できなくなり、まさに、その人になりきっているからだろう。
人間は、いろんな人との出会いがある。役者さんにとって、当たり役との出会いこそが、役者人生を開花させ、成長させてくれるのだろう。