いくさは命がけだ。

 今日も仲間が殺された。

 敵の首をたくさん取って、いつかは一国一城の主になろうと誓った仲間だ。どちらかが城主になった暁には家臣として仕えることも約束した。

 

 俺もいつかは死ぬかもしれない。

 槍が飛んできて、かろうじて交わした。

 敵の数の方が多い。このままだと、討ち死にする。

 敵前逃亡すれば、大将に殺されるだろう。

 かといって、敵と戦えば、殺される運命だろう。

 

 なぜか、敵はこれ以上、攻めることをやめた。

 その理由はわからない。

 俺は敵と戦い、身体中に怪我を負った。

 だが、命はある。

 命があれば、なんでもできる。

 

 我が家へ帰ると、妻が何も言わず、俺に抱き着いてきた。身体中を怪我してる。

 俺は「戦国負傷」だ。