金メダルだから、金で解決しようとしたが、だめだった。

 

 名古屋市の河村たかし市長が金メダルを噛んだ事件で、河村市長は責任を取って、給与3か月分150万円の自主納付を申し出たが、名古屋市議会は市長提出の給与カットの条例案を反対多数で否決した。

 

 市議会が河村市長の責任の取り方を評価することは難しいとの意見があり、また、そもそも河村市長のやり方に反対している政党や議員が多いので、当然の結果と思う。

 

 金メダルを噛んだことを殊更問題視されたが、私は噛んだことよりも、新型コロナウイルスの感染拡大が続いているさなかに感染防止を啓発する立場の人間が感染拡大を誘発するような行為をしたことが問題と感じた。

 金メダルを噛む行為は悪気はなかっただろう。一昔前なら笑って済まされただろうが、残念ながら、時代は変わった。セクハラと指摘されても受け入れざるべき行為であった。

 

 河村市長は猛省の弁を繰り返し述べて、一切の責任をとって、給与3月分の返上を申し出たが、反対多数で否決された。確かに、給与3か月を返上してそれで終わりではない。議会としてはそういった評価を避けたかったのだと思う。

 

 もっと議論すべき課題がたくさんあるのに、お祭りイベントでの過ちが大問題となり、政治問題化されることで、市民が求めることが議論されないのは本当に残念である。