ピアノの調律師さんがいらっしゃいました。
ピアノの弦を巻いているネジを緩める音、レンチ(だろうか)がそのネジに当たる音、度々触れる弦の音。一つ一つがピアノの中で反響してそれすら美しい。古時計の鐘の音が鳴り響いているようでリビングがどこか異世界でした。
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今日、3.11なんすよね…
その日にピアノが生まれ変わっていくという不思議…といえばそれも美しいけれどそれは単なる理由をつけたいだけに過ぎない。
3.11、この日は俺は弟と家にいました。机の下に潜った。その後つけたテレビにライブで映し出されていた映像は多分一生忘れない。
当時スーパーで働いていた俺、3.12の営業は人で溢れかえりました。我先にとカップラーメンに群がる人達から悲しい言葉を沢山浴びました。レジは1時間待ちで怒り出すお客さんも沢山いました。
あの時ほど、人の怖さを感じたことはありません。見たことのない目付きをしてる人の波だった。流されたんだ。
計画停電除外地域だった職場は一度も閉じませんでした。売るものが殆ど無いような日も続きましたが、それでも「空けてくださるだけでも助かります、本当にありがとう」と声をかけてくださったベビーカーを押して買い物をしていた女性のことも多分一生忘れないなぁ。
あの「ありがとう」は宝物、マジで。
だから、俺はやっぱり人が好きだし、接客業好きなんだなぁ、って自覚あるし、その当時は店を開きたいなんて思いなんかなかったんだけど、今は現実としてそれが近づいてるんですよね。
たった一杯でもいい。飲みながら色んな人が色んな人と色んな話を出来るスペースを作れたら最高だなぁ。そうしたい。
勿論、店で、営業で生計を立てなければならないわけですから、そこはちゃんと考えなきゃいけない。きれいごとだけじゃ店は成り立たないのもわかってます。
ただ、前提として、人を大事にしたい、その思いは絶対変えてはいけない部分だから、それを軸にはしていきたいもんです。楽しくやりたいね。
そんなことを考えている8年目の3.11です。